研究課題/領域番号 |
20K16908
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 公益財団法人実験動物中央研究所 |
研究代表者 |
圦本 晃海 公益財団法人実験動物中央研究所, マーモセット医学生物学研究部, 主任 (80806985)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | マーモセット / 非ヒト霊長類 / 脳血流 / FASD / 胎児 / 胎児性アルコールスペクトラム障害 / 胎児脳血流 / 超音波エコー / 胎児発生 / コモンマーモセット / 造影CT撮影 / アルコール |
研究開始時の研究の概要 |
妊娠中の母親の飲酒は産仔の中枢神経系機能障害を伴う胎児性アルコールスペクトラム障害(Fetal Alcohol Spectrum Disorders: FASD)を引き起こす。先行研究から、胎児へのアルコール暴露は脳の動脈や、微小毛細血管へ影響することが報告され、中枢神経障害との関連が疑われている。しかし、妊娠発覚前にあたる妊娠初期の一過性の飲酒がその後の胎児の脳発生に与える影響は明らかではない。本研究は超音波、CT、MRIを用いて非ヒト霊長類胎児の脳血管の形態や血流量を解析し、妊娠初期のアルコール暴露が胎生期を通して脳血流に与える影響を解明する。
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研究成果の概要 |
研究期間をとおして、胎児の脳血流の観察技術の確立を実現するため、造影CTによる胎児の3次元構造の詳細解析、エコー装置による胎児血流の観察方法の確立と標的血管の血流速の測定、覚醒状態での胎児MRI撮影のための保定器の新規設計と作製を実施した。特にマーモセット妊娠個体のエコー検査による血流計測は毎週実施し、脳底動脈は頸動脈と思われる脳への腫瘍血管の描写と、パルスドプラーモードによる血流速の測定を行った。また、マーモセットを無麻酔でMRIやMR Angiographyの実施は従来の設備では実施できなかったため、本研究期間に新しく3Dプリンターで設計、作成を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非ヒト霊長類であるマーモセットはマウスよりも薬物の催奇形性の影響がヒトと類似していること、大脳が大きく、発達していることの2点から胎児発達の研究に有用である。本研究は予防の困難な妊娠発覚前の飲酒に焦点を当て、妊娠初期のアルコール暴露が胎児の発達に与える長期的な影響を血液循環の面から理解することを第一の目標にしているが、胎生期の脳血流の測定技術の確立は自閉症や発達障害のような様々な疾患モデルでも使用できる汎用性が高い研究である。そのため、様々な疾病の理解につながる社会的、学術的意義が高い研究である。
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