研究課題/領域番号 |
20K16910
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター |
研究代表者 |
原 真理子 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 免疫アレルギー・感染研究部, リサーチアソシエイト (30744552)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | PFAPA症候群 / 扁桃上皮 |
研究開始時の研究の概要 |
小児で最も多い周期性発熱疾患であるPFAPAは、扁桃炎を高率に随伴し、口蓋扁桃摘出術が著効することから、扁桃における炎症が病態形成と深く関与していると推測されているが、詳細は分かっていない。扁桃は外来抗原に暴露されやすい環境下にあり、免疫応答に重要な抗原認識/取り込みを、上皮細胞自体や上皮細胞間隙を介して行っている。本研究では、PFAPAの扁桃上皮の機能解析(自然免疫関連受容体の発現とこれを介する免疫応答、細胞間tight junctionの発現)を行い、背景にある抗原認識の機能障害について検討し、triggerとなる外来抗原や、誘導される自然免疫の異常応答を明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
PFAPA症候群の扁桃上皮において、炎症時に誘導される遺伝子やタンパクの発現を解析し、発熱に関連する自然免疫関連因子を検討した。transcriptome解析より、本疾患の発熱時にはPRRsの活性化とinterferon signalingの関連が推測された。in vitro刺激試験より、細胞内RNAセンサー遺伝子の発現増強とinterferon-stimulated genes関連タンパクの産生増強、さらにはJAM-1の発現減弱が示された。以上より、本疾患ではdsRNA刺激がトリガーとなって炎症応答が引き起こされ、また上皮バリア機能にも影響を与えている可能性が推測された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PFAPA症候群は、扁桃炎を高率に随伴し、口蓋扁桃摘出術が著効する特徴をもっており、本疾患の炎症惹起には口蓋扁桃が深く関連していると推測されている。外来刺激に対する扁桃の免疫応答は、主に上皮細胞を介して行われるが、本疾患の扁桃上皮でどのような免疫応答が誘導されるかは分かっていない。本研究は、扁桃上皮における機能解析を行った研究であり、これまでに報告されていない内容である。
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