研究課題/領域番号 |
20K16913
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 信一 東北大学, 大学病院, 助手 (30770359)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 人工子宮システム / CRH / ACTH / コルチゾール / 早産児 / 人工子宮 / 人工胎盤 / CRH持続投与 / グルココルチコイド / ヒツジ / 副腎皮質ステロイド |
研究開始時の研究の概要 |
我々はヒト妊娠24週相当の未熟なヒツジ胎仔を成育できる人工子宮システムを開発した.一方でその管理中には多量の副腎皮質ステロイドの投与を余儀なくされる.これは本来の胎盤から切離されているため,母体や胎盤との相互作用による胎児の副腎皮質機能の成熟が不十分である可能性を示唆する.そこで本研究では,未熟なヒツジ胎仔に,本来は胎盤から分泌されるCRHを補充しながら人工子宮システムで10日間成育させ,母獣の子宮内で育った胎仔と同等な副腎皮質機能の成熟を得られるかを検証する.本研究は人工子宮システムに,本来の胎盤による内分泌作用を付与して成育限界期の早産児に臨床応用するための前臨床試験に位置付けられる.
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研究成果の概要 |
人工子宮システム管理下において本来は胎盤が分泌するCRH (corticotropin-releasing hormone)を持続投与し,胎仔視床下部-下垂体-副腎系の発達が本来の子宮内で生育した児と同等であることを検証した.一部はCRHの持続投与で生育できたが,追加でコルチゾールの補充が循環の維持に必要であった.さらに生育後のCRH負荷試験では子宮内で生育した仔と同等ではないことが確認された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により人工子宮システム管理下において本来の子宮内で生育した仔と同等の内分泌学的機能を獲得するためには,仔のストレス応じた適切なコルチゾール量の制御とCRH持続投与の他に胎盤が持つ内分泌機能を付与することが必要である.今後人工子宮システムの発展に伴い長期生存が期待されるが,本来の胎盤が持つ未解明な機能について明らかにすることで合併症を最小限し現在の新生児医療の代替療法となることを期待する.
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