研究課題/領域番号 |
20K16931
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
大宅 喬 横浜市立大学, 医学研究科, 客員研究員 (80846668)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 全身型若年性特発性関節炎 / NK細胞 / NK細胞機能障害 / NK細胞機能 / IL-18 |
研究開始時の研究の概要 |
全身型若年性特発性関節炎(sJIA)は発熱,関節炎,発疹,肝脾腫などの症状を特徴とする疾患で,未だその原因は明らかになっていない.sJIAでは血清Interleukin-18(IL-18)が著明な高値をとり,診断や病勢を反映することがわかっている.しかし,sJIA急性期において,IL-18により本来賦活されるべきNatural Killer (NK)細胞機能は低下していることがわかっており矛盾が存在する.本研究では,このNK細胞のIL-18シグナル障害について,その機序と病態への影響解明を目指すと共に,各病期のsJIA患者における病勢との相関やバイオマーカーとしての有用性を検証する.
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研究成果の概要 |
本研究は、全身型若年性特発性関節炎(sJIA)患者のNK細胞におけるInterleukin(IL)-18シグナル障害を証明し、このシグナル障害の機序や病態への影響解明を目指すことを目的として行った。研究結果から急性期や慢性関節炎を伴うsJIA症例のNK細胞には強いIL-18シグナル障害があり、このNK細胞のIL-18シグナル障害が高濃度IL-18によって起こる2次的なものであることを明らかにした。また、症例の経時的解析により、IL-18シグナル障害の程度はsJIAの症状の軽快、血清IL-18値の低下に伴い軽くなる傾向があり、病勢を見極める上でのバイオマーカーとして応用できる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
全身型特発性関節炎(sJIA)において以前より知られていたバイオマーカーである血清IL-18値に比較して、NK細胞のIL-18シグナル障害の程度をみることは細胞の機能面での評価であるため、より病態を反映していると考えられる。そのため、治療の強化/継続/中止を評価できる指標になり得ることが示唆される。また、sJIAより移行することがあるマクロファージ活性化症候群においてもNK細胞機能障害がみられることがわかっており、sJIAと共通する病態が存在することが考えられる。
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