研究課題/領域番号 |
20K16943
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人国立国際医療研究センター |
研究代表者 |
清水 有紀子 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 研究所, 動物実験施設 専任研究員 (00469983)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | シスチノーシス / バイオマーカー / 微量金属 / 早期診断 / 希少疾患 / ラット |
研究開始時の研究の概要 |
シスチノーシス(シスチン蓄積症)は、CTNS遺伝子変異によりライソゾームにシスチンが蓄積することで、未治療だと10歳前後で腎不全に至る難治性の常染色体劣性遺伝疾患である。早期診断早期治療により劇的に予後が改善するが、現在の確定診断法では早期診断は困難である。本研究は、新たに作製したシスチノーシスモデルラットを用いて、プロテオーム解析およびメタボローム解析を行うことにより疾患特異的に変動するタンパク質を検出し、早期診断に有用なバイオマーカーを同定する。さらに、それらの機能解析から新たな創薬シーズを見つけ、ヒト臨床検体を用いて検証することを最終目的とし、その研究基盤を構築する。
|
研究成果の概要 |
シスチノーシスモデルラット由来の胚線維芽細胞を用いてCtns遺伝子の有無により特異的に変化するタンパク質および代謝物をプロテオームおよびメタボローム解析を行い探索した。またプロテオーム解析より得られたシスチン代謝関連タンパク質が金属タンパク質であったことから8週齢シスチノーシスモデルラットの血清中の金属を測定し、バイオマーカーとしての可能性を探った。測定した19種類の金属のうちシスチノーシスモデルラットで有意に増加した金属が8種類、減少した金属が1種類見つかった。本研究により、シスチンが蓄積することにより金属の代謝異常も引き起こされる可能性が示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
シスチノーシスはCTNS遺伝子変異によりライソゾームにシスチンが蓄積する常染色体劣性遺伝疾患である。早期診断早期治療により劇的に予後が改善するものの、血液中のシスチン濃度ではシスチノーシスを診断できないため、濾紙血で行う新生児マススクリーニングへの応用ができず、現在の確定診断法では早期診断は困難である。 本研究において、シスチン蓄積に伴った金属代謝の関連が示唆されたことにより、未だに不明なことが多いシスチノーシス発症機序の解明と早期診断のためのバイオマーカー発見の糸口となる。
|