研究課題/領域番号 |
20K16977
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
池田 千咲 山形大学, 医学部, 客員研究員 (60795706)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 細胞外小胞 / ヒト胆汁 / 胆管癌 / バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
細胞外小胞(Extracellular vesicle;EV)は様々な細胞から分泌されており、癌の新規バイオマーカーとして注目されている。胆道癌は予後不良な難治性癌であるが、病理学的診断困難例が多く存在する。胆汁中EVには胆道疾患に特異性が高いバイオマーカーが存在し、癌の早期発見に寄与できるのではないかと考えた。胆汁からEVを採取する際には、黄疸や炎症などにより性状がばらつき、EV採取が難しい症例が存在する。これまで我々は安定した胆汁EVの採取方法の検討を行ってきた。本研究では①胆汁からの高純度EV分離法の確立、②胆汁中EVの胆道癌新規バイオマーカーとしての有用性を明らかにする。
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研究成果の概要 |
胆管癌は予後不良な難治性癌であるが、病理学的診断困難例が多く存在する。細胞外小胞(EV)は様々な細胞から分泌されており、癌の新規バイオマーカーとして注目されている。胆汁中EVには胆道疾患に特異性が高いバイオマーカーが存在し、癌の早期発見に寄与するではないかと考えた。そこで胆管癌における胆汁中EVを用いた新規バイオマーカーの探索を行った。第一に課題とされてきた高純度のEV分離を可能にする方法を確立した。また胆管癌と胆管結石症の2群間におけるプロテオーム解析により、胆管癌診断に有用な候補蛋白質を検出した。候補蛋白質をELISA kitで測定し、胆管癌診断マーカーとしての有用性を検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胆管癌は予後不良な難治性癌であるが、胆汁細胞診や生検組織での病理学的診断困難例が多く存在する。細胞外小胞はさまざまな体液中に存在する細胞間コミュニケーションツールであり、癌の診断マーカーとしても注目されている。本検討ではヒト胆汁中の細胞外小胞の高純度な単離法を確立し、診断マーカー検索のターゲットとして有用である可能性を示した。またそれらが有する蛋白質について、診断マーカーとしての有用性を示した。これらの候補因子により、胆管癌の早期診断が可能となり、早期治療介入、予後改善へ貢献される事が期待される。
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