研究課題/領域番号 |
20K17063
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
中寺 英介 順天堂大学, 医学部, 助教 (20596225)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | NKT細胞 / 老年学 / 非アルコール性脂肪肝炎 / 非アルコール性脂肪性肝疾患 / NASH / 加齢 / NK細胞 / CD1dノックアウトマウス / Vα14ノックアウトマウス / ジェントロジー / 炎症性サイトカイン / 高脂肪高コレステロール食 / 自然免疫 / 炎症 / 肝線維化 / 加齢マウス / NKT細胞、NK細胞 / CD1dKOマウス / Vα14KOマウス / NAFLD / アルコール性肝障害 |
研究開始時の研究の概要 |
加齢によるNK細胞およびNKT細胞の相互連関を軸とした自然免疫制御の変化が非アルコール性脂肪肝炎およびアルコール性肝障害の病態の変化にどのように関与するかを雌雄別に明らかにすることを目的とする。欠損部位の異なる2種類の成熟NKT細胞ノックアウトマウスを若年・高齢の状態で用いてさらに化学的なNK細胞アポトーシスの誘導を加えることによって、I型NKT(Vα14依存型)、II型NKT(Vα14非依存型)、NK細胞の相互関係が加齢によってどのように変化するかを検証する。加齢の因子による自然免疫への影響を明らかにすることで、予後の悪化予測、病態増悪の予防、新規治療ターゲットの発見への進展を目指す。
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研究成果の概要 |
加齢による脂肪肝炎増悪の機序解明のため、type I NKT細胞ノックアウトマウスおよびtype I/II NKT細胞ノックアウトマウスの高齢マウスを用いて高脂肪・高コレステロール食(HFHC)による脂肪肝炎動物モデルを作成して研究を行った。その結果、HFHC摂取後の加齢による炎症性サイトカインの発現亢進および肝線維化の亢進にはtype I NKT細胞が主要な役割を果たしていることが明らかになった。type II NKT細胞は主に一部のケモカインの発現亢進に寄与しており、若年マウスで生じる軽度の脂肪肝炎には一定の影響がみられたが、加齢マウスの脂肪肝炎においては役割が相対的に低下した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の病態解明は急務であり、本研究の結果は加齢によるNASHの増悪プロセスにおけるNKT細胞の役割を解明した、学術的に重要なものである。今後type I NKT細胞の活動性を指標としたNASHの高リスク群の囲い込み、NASHの病態進展リスク評価、type I NKT細胞を標的としたNASHの新規治療法の確立につながることが期待できる。世界的に罹患数が増加し、肝硬変、肝がんの背景因子として重要なNASHの診断、治療法の確立に貢献しうる、将来の医療に貢献しうる意義の大きな結果が得られた。
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