研究課題/領域番号 |
20K17070
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
広藤 愛菜 旭川医科大学, 医学部, 助教 (70847516)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 心筋再生 / ヒストン修飾 / H3K9me3 / 細胞分裂 / エピジェネティクス / 心臓再生 / 心筋細胞分裂 |
研究開始時の研究の概要 |
哺乳動物では心筋細胞が十分な分裂能力を持っていないため、心臓の再生が起こらないと考えられている。我々は、メチル化ヒストン修飾H3K9me3の成立を阻害する、または除去することにより心筋細胞が分裂することを発見した。この知見から、H3K9me3を操作し心筋細胞の分裂を促進することで、心筋再生へ応用できるのではないかと考えた。本研究では、H3K9メチル基転移酵素の阻害剤 (Chaetocin) やヒストン脱メチル化酵素KDM4Dを利用したH3K9me3の除去が心筋再生に有効かどうか、マウスの心筋梗塞モデルを用いて明らかにする。
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研究成果の概要 |
哺乳動物の心筋細胞は十分な分裂能力を持っていないため、心臓の再生が起こらないと考えられている。本研究では、メチル化ヒストン修飾H3K9me3が、心筋細胞の分裂阻害に関わるかどうかを検討するために、アデノ随伴ウイルスベクターを用いて成体マウスの心筋細胞からH3K9me3を消去する実験を行った。成熟心筋細胞でH3K9me3を取り除くと、一部の細胞周期遺伝子の発現が上昇し、H3K9me3が心筋細胞の分裂制御に関与することが示唆される。本研究では、心筋細胞分裂を制御するメカニズムの一部として、H3K9me3の関与を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心臓は再生しない臓器であるため、心不全の治療は機能の維持を目的とした保存的治療法のみである。心筋細胞の分裂は心筋を再生する可能性を秘めており、心筋細胞分裂がどのように制御されているかを解明していくことで、心不全の根本的治療法の開発に繋がる。
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