研究課題/領域番号 |
20K17079
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
上田 宏達 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (30865746)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ミトコンドリアDNA / 心不全 / 炎症 / DNA分解 / ミトコンドリア |
研究開始時の研究の概要 |
これまで動物モデルにおいてミトコンドリアDNA蓄積が心臓の炎症反応を引き起こし、心不全を増悪させる一因である可能性が示唆されている。本研究では、ヒトにおいても炎症反応を引き起こす原因物質が特定されない心不全や心筋炎症例において、ミトコンドリアDNA蓄積がかかわる炎症が存在するか、またそれがどの程度心不全進展に関与するかを解析する。適切な時期にミトコンドリアDNA蓄積に介入することが心臓保護的に働き得るかを検討する。
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研究成果の概要 |
心不全において心筋細胞への蓄積がみとめられるミトコンドリアDNAの分解酵素であるDNaseIIに関し、その活性低下が遺伝子発現量低下に起因するとこが明らかになった。この遺伝子発現はマイクロRNAによる調節を受けるとの仮説に基づき、その候補を同定し、さらにこれら候補がヒトの不全心筋組織において存在することが確認できた。microRNAを低下させ、DNaseIIの活性を増強するすることによる心不全予防効果を検討したが、その十分な効果を確認するには至らなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心筋症や心不全においても認められる炎症は病態形成において重要な役割を果たすが、本仮説(ミトコンドリアDNA蓄積に由来する無菌的な自然免疫応答がこの病態の一因である)に基づいたまったく新しい心不全治療戦略を検討した。ミトコンドリアDNA分解に関わる分子(DNaseII)の心臓での発現動態を理解しこれを制御することにより、心臓の炎症制御から心不全を予防することを目指し、動物モデルを用いて本仮説の検証をおこなった。
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