研究課題/領域番号 |
20K17088
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
和田 健斗 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (10865695)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 心不全 / DNAメチル化 / エピジェネティクス / 心臓マクロファージ / クローン造血 / マクロファージ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、エピジェネティクスとしてのDNAメチル化に着目して、マウス心肥大・心不全モデルを用いて、心臓マクロファージにおけるDNAメチル化のダイナミクスの意義について明らかにする。また健常人の中で、血液細胞にDNMT3aをはじめとするエピジェネティクス関連遺伝子変異が認められ、これが心血管疾患のリスクであることが報告されている。骨髄由来血液細胞のDNAメチル化異常が心不全の病態に関与することが示唆されており、マクロファージ特異的DNMT3aノックアウトマウスモデルを用いて、のDNAメチル化異常の病的意義を明らかにすることで、これらが心不全の新たな治療ターゲットとなるか検討する。
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研究成果の概要 |
本研究では、マウスの心不全モデルを用いて、FACSにより心臓組織からマクロファージを単離してDNAメチル化模様の検討を行った。骨髄由来マクロファージの意義を明らかにするために、Ex vivoで骨髄細胞を培養しマクロファージに分化させた骨髄由来マクロファージでのバイサルファイトシークエンスにより、DNAメチル化の網羅的解析を行った。エピジェネティクスに関わるAマウスの骨髄細胞由来マクロファージと野生型骨髄細胞由来マクロファージとで、differentially methylated regionsを複数認め、これらが、免疫応答の差異に影響を与えている可能性が示唆され、今後の検討が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エピジェネティクスは、DNAの塩基配列によらない遺伝子発現を制御・伝達するシステムであり、様々な疾患と関連する。心不全は、環境要因と遺伝的素因が複雑に影響して発症するが、エピジェネティクスは制御可能なターゲットと考えられる。本研究では、マクロファージを主体とする骨髄由来免疫細胞のエピジェネティクスに着目することで、拡張性心不全や難治性の心筋炎に対する新しいメカニズムの解明に貢献するものと考えている。さらには、近年のトピックスである「クローン性造血」においても、造血幹細胞レベルでのDNAメチル化異常が心不全の病態に関与しているかについても今後検討し臨床での治療に貢献しうることが期待できる。
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