研究課題/領域番号 |
20K17167
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
伊藤 章吾 久留米大学, 医学部, 助教 (60647808)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 右室不全 / 補体経路 / 右心不全 / 肺動脈結紮術 / マウス / C3a / 肺動脈結紮モデル / 分子標的療法 / 肺動脈結紮 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、右心不全に対する分子標的療法を創出することを目的とした研究である。なぜなら、右心不全に対する特効薬はなく、右心不全があることによって薬物治療の選択が難しくなるからである。右心不全だけを改善する治療ターゲットを探すため、網羅的遺伝子発現解析を行うと、右心室で補体副経路が活性化していることが分かった。補体副経路は自然免疫に重要なタンパクであるが、心臓での役割は分かっていない。補体副経路を阻害することでマウスの右心不全モデルで右室機能が悪化しなかったことから、補体副経路を阻害すれば右心不全を治療できるようになると考え、メカニズムの解明を行いたい。
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研究成果の概要 |
本研究は、右心不全に対する分子標的療法を創出することを目的とした研究である。なぜなら、右心不全に対する特効薬は存在しないためである。右心不全だけを改善する治療ターゲットを探すため、網羅的遺伝子発現解析を行うと、右心室で補体副経路が活性化していることが分かった。次に補体副経路を阻害する種々のマウスに対して肺動脈結紮モデルを作成したところ、右室機能が悪化せず、催不整脈性が抑制され、ここまでの研究業績は論文化された。この経路は何らかの免疫担当細胞が介在してる可能性を考え、C3aが機能修飾するTh17細胞から分泌されるIL-17, IL-22に着目し、現在ノックアウトマウスを用いた解析を進めている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々は、右心室の機能低下である“右室不全”の治療薬を創り出したいと思っています。なぜなら、左心機能に悪影響を与えない右室不全の特効薬は存在しないからです。我々はマウスの実験によって、補体副経路という免疫に関わるタンパク群を阻害することで、右室不全が改善することを発見しました。補体の阻害剤は既に他臓器の疾患に使用されており、それを右室不全へと応用できることを目標に、どのような機序を介して右室不全が改善したり悪くなったりするかについて更に研究を進めたいと考えています。
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