研究課題/領域番号 |
20K17204
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛 |
研究代表者 |
白石 安永 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 防衛医学研究センター 特殊環境衛生研究部門, 助教 (30813365)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 肺動脈性肺高血圧症 / アデノ随伴ウイルス / CtBP1 |
研究開始時の研究の概要 |
肺動脈性肺高血圧症は心臓から肺に血液を送る血管の圧力が上昇する疾患で、比較的若い人に発症し、治療しなかった場合の転帰は悪い。なぜ肺動脈の血圧が上がるのかは解明されておらず、有効な治療法の開発のためにも原因の解明が望まれている。 本研究では肺動脈性肺高血圧症がどのように発症するのかを解明することを目的とする。動物の肺の血管に特異的に蛋白質発現を増加させることで、肺高血圧症の程度がどのように影響をうけるかを観察し、その蛋白質の役割を検討する。 これまでの報告から①代謝に影響するタンパクであるCTBP1、②長寿因子であるSIRT1、③低酸素で活性化するHIF1を候補となる蛋白質とて研究を行う。
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研究成果の概要 |
肺動脈性肺高血圧症(PAH)のメカニズムの解明のため、肺血管内皮細胞に特異的な遺伝子改変を行いマウスにて研究を行った。アデノ随伴ウイルス(AAV)を使用して肺血管内皮細胞にCtBP1と呼ばれるシグナル因子を過剰発現させる方法が用いられた。また、肺血管内皮細胞に特異的なAAVの作製と精製方法の改良も行われ、AAVの収量と純度を向上させることに成功した。CtBP1は短期的には肺動脈収縮期圧を上昇させマウスPAHの増悪因子となるが、病変は可逆的であり、病態が増悪するヒトPAHとは異なるものであった。今後別のシグナル因子の検討や異なる動物種による検討が必要と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究は肺動脈性肺高血圧症(PAH)の発症メカニズムを解明するために、肺血管内皮細胞に特異的な遺伝子改変を行う方法を開発した。学術的意義は、PAHの発症メカニズムに関する新たな知見を提供する点にある。この研究によって肺血管内皮細胞のシグナル因子の役割が明らかにされた。また、アデノ随伴ウイルスを用いた遺伝子改変手法の開発も重要な貢献である。社会的意義としては、この研究によって難病であるPAHの病態解明に一歩近づき、将来的には新たな治療法の開発に繋がる可能性がある。また、遺伝子治療の分野においてAAVの指向性や精製方法の改良が行われたことは、難病治療などへの応用にも影響を与える。
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