研究課題/領域番号 |
20K17231
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
有村 健 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (60771269)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | EPPK1 / CRISPR-Cas9 / MYC/p53 pathway / MET / 血管新生 / 細胞増殖 / 細胞浸潤 / 肺がん / 肺がん遺伝子 / 間葉上皮転換 |
研究開始時の研究の概要 |
応募者は臨床研究よりエピプラキン1(EPPK1)が非小細胞肺がんにおいて喫煙と関連し早期肺がんの発症に関与していると報告している。本研究ではEPPK1と非小細胞肺がんの関連を明らかにすること、長期喫煙による慢性炎症環境下でのEPPK1の役割を明らかにするため実際の非小細胞肺がん検体、ヒト気管支上皮細胞株、非小細胞肺がん細胞株、CRISPR-Cas9を用いて証明することを目的する。この研究によりEPPK1を標的とする分子標的薬の創薬に繋がることが期待される。
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研究成果の概要 |
喫煙暴露実験によりEPPK1は喫煙により上昇し、また、初期肺腺がんではEPPK1は喫煙と関連し高発現群で予後不良因子である事を示した。肺腺がん細胞株に対するEPPK1ノックアウト(KO)により野生株と比較して間葉上皮転換をきたし、増殖能、浸潤能が低下する事を証明した。RNA seqによりKO株は野生株と比較して11のがん遺伝子発現が上昇し、8つのがん抑制遺伝子発現が低下した。KOによりMYC発現の低下とp53発現の上昇する事をRNA seq、ウエスタンブロットで確認した。EPPK1は肺腺がんにおいてMYC/p53 pathwayに関連し発がんに重要な役割を果たし、治療標的になる可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非小細胞肺がん、特に肺腺がんにおけるEPPK1が果たす病態解明を明らかにした。また、喫煙とtumorigenesisに関連している可能性を示した。このため、肺腺がんにおいてEPPK1標的とした治療法開発につながるため社会的意義のある研究であった。
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