研究課題/領域番号 |
20K17268
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
中山 陽介 久留米大学, 医学部, 助教 (00748486)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 急性腎障害 / 内皮障害 / ADMA / エリスロポエチン / 虚血 / HTS / SDMA / NO / AKI / CKD / DDAH / Erythropoietin / Epo receptor |
研究開始時の研究の概要 |
エリスロポエチン(EPO)は動物実験では虚血障害に対して有効な薬剤である。一方、ヒトにおいてEPOは心腎血管系に対する保護効果は認めず、臓器障害は貧血よりEPO低反応性を引き起こす病態の方が大きいと考えられている。申請者は尿毒素物質の1つであるADMAがエリスロポエチン受容体低下を引き起こしEPO低反応性を誘導することを見出した。術後の急性腎不全や腎移植から生じる急性腎障害は不可避な医原性腎疾患であるが、障害発症が予想できるため予防可能な急性腎障害ともいえる。急性腎障害時のADMA-エリスロポエチン受容体を明らかにすることは、急性腎障害の新たな治療戦略となり腎臓分野へ貢献ができると考えている。
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研究成果の概要 |
我々は腎不全時のエリスロポエチン低反応性にNO合成阻害物質であるADMAが関与することを明らかにしてきた。本研究では急性腎障害時の貧血や腎障害にもADMAによるエリスロポエチン低反応性が関与すると仮説をたて、急性腎障害のマーカーおよびエリスロポエチン低反応性を介した治療法の開発を目指した。結果、急性腎障害時は貧血と腎機能障害が相関し、ADMAの構造異性体であるSDMAが初期の腎不全予測の有用なマーカーになることを明らかにし、ADMA/SDMAのELISA用抗体を作成した。さらにADMAを抑制する化合物を探索するため2種類のHTSを構築し既知化合物1,234種類から9種類の化合物を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年の患者の超高齢化と医療技術の目覚ましい発展に伴い,侵襲度の高い医療行為がハイリスク症例に適応されるようになりそれとともに急性腎障害の頻度は増加している。申請者は尿毒素物質の1つであるADMAがエリスロポエチン受容体低下を引き起こしEPO低反応性を誘導することを見出した。術後の急性腎不全や腎移植から生じる急性腎障害は不可避な医原性腎疾患であるが、障害発症が予想できるため予防可能な急性腎障害ともいえる。腎虚血を予見し、急性腎障害時のADMA抑制による腎虚血保護は急性腎障害の新たな治療戦略となり腎臓分野へ貢献ができると考えている。
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