研究課題/領域番号 |
20K17301
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
高士 祐一 福岡大学, 医学部, 講師 (50803524)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | リン / 慢性腎臓病 / 線維芽細胞増殖因子23 / 線維芽細胞増殖因子受容体1 / Ⅲ型ナトリウム-リン共輸送体 / 骨 |
研究開始時の研究の概要 |
血中リン濃度調節に中心的な役割を果たす線維芽細胞増殖因子(fibroblast growth factor: FGF)23の産生・分泌を担う骨が、いかに血中リン濃度の変動を感知し、どのように血中FGF23濃度を調節しているのかは未解明である。申請者がこれまでの研究の中で、リン感知受容体として見出したFGF受容体(FGF receptor: FGFR)1を軸に、リンによるFGFR1活性化の分子基盤を明らかとし、生体のリン感知機構の全容解明を目指す。さらに、副甲状腺や血管平滑筋など骨以外の臓器におけるFGFR1の機能について明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、ミネラルであるリンがファーストメッセンジャーとして、どのような機構を介して、報告者が骨におけるリン感知分子として同定した線維芽細胞増殖因子受容体1(fibroblast growth factor receptor 1: FGFR1)をリン酸化し、生物作用を発揮するのかを解明することを目的とした。結果、リンによるFGFR1のリン酸化に、PiT1を介した細胞内へのリンの取り込みが必須であることを明らかとした。さらに、FGFR1によるリン感知は、生命の維持に必須の機構であることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ファーストメッセンジャーとしてのリンの作用機構を明らかにしようとする本研究は、世界的にも非常にユニークで類のないものである。本邦に1,330万人もの罹患患者がいるとされるCKD患者において慢性の高リン血症により惹起される血管石灰化は、罹患患者の死因に直結しているものと考えられる。本研究により、リンの作用機構が明らかとなれば、CKD患者の二次性副甲状腺機能亢進症や血管石灰化に対する新たな治療戦略の開発につながることが期待される。
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