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汗アレルギーにおける抗原感作経路とIgE産生機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K17319
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分53050:皮膚科学関連
研究機関広島大学

研究代表者

石井 香  広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (90448267)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
キーワードアトピー性皮膚炎 / コリン性蕁麻疹 / 汗抗原感作 / 汗アジュバント効果 / 汗漏出 / タイトジャンクション / 汗抗原 / MGL_1304 / ランゲルハンス細胞 / 真皮樹状細胞 / 経皮感作 / 汗抗原 MGL_1304 / IgE
研究開始時の研究の概要

多くのアトピー性皮膚炎患者とコリン性蕁麻疹患者では、汗中のマラセチア由来抗原に対する特異的IgEが検出される。本研究ではこれらの患者の汗管から真皮内への汗漏出に着目し、経皮感作による抗原侵入経路の違いが特異的IgE産生に及ぼす影響を明らかにする。方法としてマイクロニードルや、表皮または汗管上皮タイトジャンクション(Claudin-1 or 3)ノックアウトマウスを用いて組織学的に異なる経路と深さで抗原を曝露し、IgE産生に及ぼす効果を検討する。さらに汗抗原が、in vitroでヒト末梢血より分化誘導した皮膚ランゲルハンス細胞と真皮樹状細胞を介して濾胞性ヘルパーT細胞に与える影響を明らかにする。

研究成果の概要

ADやコリン性蕁麻疹の皮膚内で起こる汗の漏出と同じ状況を再現し抗原特異的IgE産生の有無を検討した。実際にはヘアレスマウス(HR-1)を用いて、ストリッピングとマイクロニードルによる表皮と真皮へ、生食とヒト汗それぞれに溶解したOVA投与し感作を検討した。その結果このマウスでは系統的にIgE産生の検証は困難であったが、真皮感作に於いて汗に溶解したOVAで特異的IgG産生が増強されることが確認された。この結果から汗には抗原感作の際のアジュバント効果の可能性を見出し、次にヒトやマウスの表皮ケラチノサイト細胞株をヒト汗で刺激したところ、ある特異的なサイトカインの発現増強とERKのリン酸化を確認した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では、汗刺激による真皮内感作での特異的抗体産生増強や、表皮ケラチノサイトの活性化や特異的サイトカイン増強を確認した。これらの結果は、ADやコリン性蕁麻疹では汗管より汗の漏出が確認されていることから、漏出した汗刺激による皮膚内のケラチノサイトや抗原提示細胞などの活性化が起こることで、抗原特異的感作が成立しうる可能性の発端を見出したことになる。
今後はこれらの結果を元にさらに抗体産生に関わる細胞を用いて、汗による汗抗原感作のメカニズムの詳細を検討し、疾患増悪に関係する状況を細胞レベルで追求する。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2023-01-30  

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