研究課題/領域番号 |
20K17323
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
内海 大介 琉球大学, 医学部, 特命助教 (40551958)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 頭部血管肉腫 / エクソーム解析 / 免疫チェックポイント阻害剤 / ドライバー変異 / Mutational signature / 次世代シーケンサー / 遺伝子変異 / バイオインフォマティクス / 次世代シーケンサ / 免疫チェックポイント / 遺伝子変異量 / 変異シグネチャ / 血管肉腫 / チェックポイント阻害薬 |
研究開始時の研究の概要 |
頭部血管肉腫は臨床予後が極めて悪い希少な皮膚悪性腫瘍である。免疫チェックポイント阻害剤は、頭部血管肉腫に対しても有望な治療薬と期待される。免疫チェックポイント阻害剤の効果予測には、その奏効率と正の相関をもつ遺伝子変異量の定量が有用である。また腫瘍ドライバー遺伝子は低分子阻害剤や抗体医薬などの分子治療の標的となり得、頭部血管肉腫のそれの同定は治療法開発の重要な足掛かりとなり得る。本研究課題では、Mutational signature解析を行い、腫瘍形成を誘導する要因を探索し、有効な治療法の選択や病態メカニズム解明の端緒となるデータの取得を目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、頭部血管肉腫組織検体のエクソーム解析より、腫瘍ドライバー変異同定、腫瘍変異量定量、Mutational signature解析を試みた。9症例の永久標本からDNA抽出を行い、シーケンスを行ったが、8症例においてC>Tの置換の頻度が極めて高く、強いバイアスが観察された。これは、永久標本作成あるいは保管中に起こったアーチファクトと考えられ、これら8症例は解析には不適切と判断した。代替の解析方法とし癌パネルを用いた特定の癌関連遺伝子にフォーカスした解析を行うこととした。現在すでに8検体の癌パネルのシーケンスが終了している。特に腫瘍ドライバー変異の同定を目標にし、現在解析を進めている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
免疫チェックポイント阻害剤は予後不良な頭部血管肉腫に対して有望な治療薬と期待される。その奏効率は遺伝子変異量定量に相関するとされ、本研究により頭部血管肉腫の遺伝子変異量の傾向を明らかにすることで、免疫チェックポイント阻害剤の有用性の予測が期待できる。腫瘍ドライバー遺伝子は低分子阻害剤や抗体医薬などの分子治療の標的となり得、その同定は治療法開発の重要な足掛かりとなる。頭部血管肉腫は沖縄県で多発する地域特異性の高い疾患であり、現在でもその罹患患者数は増加傾向にある。その疾患メカニズムの解明や候補治療薬の選定は、疾患の地域特異性の原因解明や、沖縄県の一つの医療課題の解決につながると考えられる。
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