研究課題/領域番号 |
20K17337
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
神林 由美 東北大学, 医学系研究科, 助教 (50755303)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | メラノーマ / LL37 / MMP1 / MMP9 / IL-23p19 / 重複型血管新生 / 発芽型血管新生 / 悪性黒色腫 / 腫瘍随伴性マクロファージ / IL-17 / 局所浸潤 / 血管新生因子 / 腫瘍随伴性マクロファージ(TAMs) / 芳香族炭化水素受容体(AhR) / 炎症性サイトカイン |
研究開始時の研究の概要 |
悪性黒色腫の発症には、紫外線が関与していること知られている。しかし、紫外線が悪性黒色腫の腫瘍免疫環境に与える影響については明らかにされていない。紫外線によって皮膚で誘導される芳香族炭化水素受容体(Aryl hydrocarbon receptor: AhR)を介した経路は、上皮系皮膚悪性腫瘍の進展に関与することから、この経路に着目して、紫外線が悪性黒色腫の腫瘍免疫環境に及ぼす影響を検証し、発癌のメカニズムを解明する。
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研究成果の概要 |
本研究は、環境因子のメラノーマ腫瘍内微小環境に与える影響を、腫瘍随伴性マクロファージ(Tumor-associated macrophages: TAMs)を中心に解析した。マウスB16F10メラノーマモデルおよびヒトメラノーマセルラインを用いた解析により、腫瘍内のmRNA発現をケモカイン、血管新生因子を中心に網羅的に検証した。本研究によりLL37はメラノーマ細胞側では主に重複型血管新生と繊維化に、TAMsには局所コラーゲン融解による局所浸潤と発芽型血管新生に関与することが明らかとなり、メラノーマの腫瘍局所浸潤のメカニズムが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によりLL37はメラノーマ細胞側では主に重複型血管新生と繊維化に、TAMsには局所コラーゲン融解による局所浸潤と発芽型血管新生に関与することが明らかとなり、メラノーマの腫瘍局所浸潤のメカニズムが明らかとなった。今後、本研究で明らかになった血管新生因子をターゲットとした治療の開発を進めることにより、今後、メラノーマの局所進行を抑制する薬剤の開発が進むことにより、欧米に比べて明らかに局所浸潤転移の多い本邦のメラノーマ患者の進行抑制の一助になり、さらには進行期で現在年間数千万円の医療費を削減することが可能となる。以上から長期的には医療費削減の一助となる可能性がある。
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