研究課題/領域番号 |
20K17451
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
齋藤 俊太郎 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (60626381)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 糸球体腎炎 / 全身性エリテマトーデス / 尿タンパクマーカー / 腎病理スコア / ループス腎炎 / 腎病理 / 病態マーカー / 尿プロテオーム / 腎炎 |
研究開始時の研究の概要 |
Systemic Lupus Erythematosus (SLE)は、多様な臓器が障害される代表的な自己免疫性疾患である。SLE患者においてその30-60%が腎炎(ループス腎炎)を呈し、その生命予後に大きく影響する。現状ではループス腎炎の診断には侵襲性の高い腎生検を行う以外に有効な手段がなく、ステロイドをはじめとした治療は副作用リスクも高いことなどから、ループス腎炎の診療には未解決部分が多い。本研究では独自に設定した腎病理スコアリングシステムと、最新の尿プロテオーム解析を含めた免疫学的因子の検討を行い、ループス腎炎の診断/活動性マーカーおよび新規治療ターゲット分子の探索を目的とする。
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研究実績の概要 |
入力した腎病理スコアとプロテオームタンパクについての相関性解析、クラスター解析やシグナルパスウェイ解析を行い、各種腎病理で観察される病態と関連するタンパクについてさらに検討を進めた。またこれらのタンパクについて、validation cohortでも結果を確認した。また、プロテオーム解析で得られた結果についてELISAでも同様の結果が得られることを確認した。商業ベースで外注した一部項目との相関性も確認済である。既報で報告のある分子との相関に加え、新規分子についても多くの相関を見出した。血清での増加を尿が反映しているかの評価のために血清サンプルとの比較も行った。得られたデータについて、ループス腎炎と糖尿病性腎症における差異を確認し、疾患特異性についても確認できた。また、病理所見との相関性を補強するためにループス腎炎で一般的に用いられ ているSelectivity indexでの相関性の確認や、新規タンパクについてELISAの追加測定も完了したため学内の知財管理部門とも連携し知財性が確認できたため、2023.1.31に特許出願を行った(特許出願 2023-13619, 糸球体腎炎の活動性炎症病変および腎臓間質の線維化病態を呈する腎症における慢性病変を判定するための尿タンパクマーカー、判定方法、並びに判定キット)。R5年度は医学生物学研究所に対し体外診断薬としてのプロトタイプ作成、特許申請費用の分担を含めた相談を行ったが、現状の検証コホート数やガイドライン記載状況などを総合的に勘案したところ時期尚早との判断であり引き続きデータ拡充を行っていく方針とした。並行して追加解析と論文作成とSubmitを行い、リウマチ・膠原病領域のトップジャーナルにUnder reviewとなっている。
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