研究課題/領域番号 |
20K17452
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
|
研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
村山 豪 順天堂大学, 大学院医学研究科, 助教 (80850908)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 全身性エリテマトーデス / cGAS / STING / 単球 / インターフェロンα / GATA4 / sneecence / SASP / 核酸受容体 |
研究開始時の研究の概要 |
「細胞質核酸受容体であるcGASとその下流のシグナル伝達分子であるSTINGを介して単球からIFNαが産生され、全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus: SLE)患者でこの経路が亢進している」という仮説を元に、本研究では、SLE患者由来IFNα産生球を遺伝子解析し、特異的に発現する分子を検索する。またループス病態自然発症マウスを用いてSTING欠損単球を持つループスマウスを作製し解析する。STINGクリアランスに関わるオートファジー作動薬によるSTING経路によるIFNα産生抑制を検証し、SLEにおける新規治療を提示する。
|
研究成果の概要 |
全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus: SLE)病態で重要な役割を果たすサイトカインとしてIFNα(Interferon α)が注目されている。我々は細胞内核酸受容体であるcyclic GMP-AMP synthase (cGAS)-stimulator of interferon genes (STING) 経路を介して単球からもIFNαが産生されることを初めて見出した。 そこで、STING経路を刺激したSLE患者のIFNα産生単球を用いてRNAシークエンスで解析した。その結果、細胞老化に関わるGATA4遺伝子の発現が亢進ていていることを見出した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
GATA4は酸化ストレスにより損傷DNAが蓄積することで誘導される細胞老化(senescence)で発現が亢進する。損傷DNAがcGASに感知されると炎症性サイトカイン産生が亢進するSASP(senescence-associated secretory phenotype)が生じる。GATA4はSASPにおけるNF-κBを介したIL-1a、IL-6などのサイトカイン産生に関与することが示されているが、IFNα産生への関与についての報告は国内外で確認されていない。本研究において、GATA4がIFNα産生を亢進させていること初めて示したものであり、SLEの新規治療に進展しうる発見である。
|