研究課題/領域番号 |
20K17468
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
|
研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
西岡 敬介 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50790713)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | インフルエンザ / ARDS / 細菌叢 / インフルエンザウイルス / 下気道細菌叢 |
研究開始時の研究の概要 |
インフルエンザの重症化は死亡率が高く問題となっている。特に、高率に続発する急性呼吸窮迫症候群(ARDS)は病態形成に不明な点が多く、その治療成績は未だ十分ではない。インフルエンザの発症およびその症状には上気道細菌叢の関与が示唆されていることから、特定の細菌が重症化に関与する可能性がある。本研究は、特定の細菌に着目し、インフルエンザ重症化因子の探索を目的とする。重症化インフルエンザは重篤な肺症状が観察されることから、特にARDS患者の末梢気道細菌に着目し重症化因子の探索を行う。本研究の成果はインフルエンザ重症化及び続発するARDS予防への貢献が期待できる。
|
研究成果の概要 |
これまでに重症ARDS患者では全身性の炎症状態の悪化に特定の細菌属のバランスが寄与している可能性を報告した。本研究ではARDS患者検体から培養された細菌の中から、in vitroの系においてインフルエンザウイルス感染においてウイルス複製を増強または抑制する細菌種が同定された。それら活性は、100℃の熱処理を行うことで失活することが見られ、タンパクであることが考えられた。ウイルス複製の増強と抑制の効果を持つ細菌種はARDS患者における炎症の増悪、抑制と関係しており、そのタンパクの同定はインフルエンザ重症化及びARDS発症予防に貢献できる可能性がある。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
毎年多くのインフルエンザ患者が見られるが重症化すると多くのケースで致死率が高いARDSを続発する。ARDSは対症療法が行われているが未だ治療成績は良くない。そのためARDS重症化に関与する因子に加え、ARDS発症関連因子の同定はARDS治療に貢献できると考えられる。本研究の成果は、特定の細菌種のタンパクが重症化及び予防に関与している可能性があり、今後タンパク同定を行うことで新規の治療法確立へ貢献できる可能性がある。
|