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ネグレクトに対するニューロエストロゲンの作用と分子メカニズム解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K17502
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分54040:代謝および内分泌学関連
研究機関藤田医科大学

研究代表者

林 孝典  藤田医科大学, 医学部, 講師 (40724315)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワードニューロエストロゲン / 母性 / エストロゲン / 養育 / アロマターゼ
研究開始時の研究の概要

母性は大きく分けて,脳の性分化(養育中枢の発達)と,出産・育児などの体験や刺激によって培われるが,母性の形成不全によって引き起こされるネグレクトの分子メカニズムは不明な点が多い。
我々は脳(中枢神経)に局在するエストロゲン(ニューロエストロゲン)が養育行動を向上させると考えており,私たちが樹立したニューロエストロゲン過剰分泌あるいは欠損させたモデルマウスを活用し,①養育行動の解析,②養育中枢神経における遺伝子発現解析,③脳組織スライス培養によるex vivo解析 の3つを遂行して,ニューロエストロゲンが養育中枢の発達に与える影響と,その分子機構を明らかにする。

研究成果の概要

エストラジオール(E2)はエストロゲン受容体α(ERα)を介して内側視索前野(MPOA)を刺激し、子育てモチベーションを調節することが明らかになっている。E2の生合成はその律速酵素であるアロマターゼによって調整されており,組織特異的にその発現が調節されている。アロマターゼはMPOAの神経でも発現している。MPOAで生合成されたエストロゲンが母性の形成や促進に関与している可能性がある。そこで卵巣切除マウス(OVX),神経特異的アロマターゼ過剰発現マウス(BrTG-Arom)を用いてMPOAの神経で合成されるエストロゲン(ニューロエストロゲン)の作用を検証した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

母マウスの脳内では未交尾の雌マウスに比べてアロマターゼ遺伝子およびERαの発現量が増加していた。この結果から,母マウスのもつ育児に対するモチベーションは卵巣から分泌されるエストロゲンよりもニューロエストロゲンに強く依存するのではないかと考えた。実際に,未交尾のOVXマウスを用いて卵巣から供給されるエストロゲンの影響を排除したが,養育行動に変化はなかった。さらに,ニューロエストロゲンが過剰に合成されているBrTG-Arom母マウスのもとでは仔の成長や生存率が向上することも明らかになった。本研究によって血液中のエストロゲンとは独立して作用するニューロエストロゲンが養育行動を促進することが示された。

報告書

(5件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2025-01-30  

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