研究課題/領域番号 |
20K17540
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
折目 和基 横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 助教 (60759231)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 糖尿病 / インスリン抵抗性 / 肝臓 / SerpinB1 / プロテアーゼインヒビター / 肝細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病の発症や進展には肥満によるインスリン抵抗性の形成や膵β細胞からのインスリン分泌低下が関与している。これまでにセリンプロテアーゼインヒビターであるSerpinB1がインスリン抵抗性下において肝臓で発現が上昇し分泌されることで膵β細胞の増殖が促され糖尿病の改善に関わることがわかっている。本研究ではインスリン抵抗性によるSerpinB1の発現調節機構、またSerpinB1がインスリン抵抗性に与える影響を明らかにする。
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研究成果の概要 |
糖尿病を発症する重要な因子として、インスリン分泌の低下やインスリン抵抗性が挙げられる。我々はこれまでにインスリン抵抗性状態下での代償性膵β細胞増殖に寄与する肝細胞由来の液性因子としてSerpinB1を報告している。本研究では、肝細胞におけるSerpinB1の発現調節メカニズムと機能について検討した。まず、肝臓でのSerpinB1の発現は、サイトカインであるインターロイキン-6(IL-6)が、JAK / STAT3経路を介して制御していることを明らかにした。また、肝細胞内でのSerpinB1はインスリンシグナルの伝達に重要であるインスリン受容体の発現制御に関与していることも明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病の発症には多くの成因が関与している。特にインスリンの分泌低下やインスリン抵抗性の形成が主な要因として考えられており、これらの分子機構を明らかにすることは新規糖尿病治療法の開発につながる。これまでに、インスリンを分泌する膵β細胞の増殖を促進する分子としてSerpinB1を報告している。本研究では、SerpinB1の発現機構や機能について解析を行っており、これらを明らかにすることで、膵β細胞量の増加によるインスリン分泌促進という新規の糖尿病治療の開発につながる可能性がある。
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