研究課題/領域番号 |
20K17543
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
門脇 聡 順天堂大学, 医学部, 助教 (00869224)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | やせ / インスリン抵抗性 / サルコペニア / 骨粗鬆症 / インスリン分泌低下 / 境界型糖尿病 |
研究開始時の研究の概要 |
女性の痩せにより糖尿病発症のリスクが高まることが近年明らかとなっている。実際に申請者らは、痩せた閉経後女性の37%に糖負荷後2 時間の血糖値が高い耐糖能異常(IGT)を確認し、糖負荷後2 時間の血糖値の上昇には骨格筋量の低下が関連していることを明らかにした。そこで本研究では、それらの因果関係を証明するため、痩せた閉経後女性において、レジスタンストレーニングと食事摂取量の増量による骨格筋量の増加が糖代謝を改善しうるかを検証する。さらに、関連候補マーカーを解析し、生活習慣に直接アプローチするオーダーメード型の治療方法を考案するための理論体系の構築を目指す。
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研究成果の概要 |
痩せ群97人中、握力18kg未満の人が11%、DEXAでの筋肉量でSMI(骨格筋量指数)が5.4未満の人が37%存在し、握力、筋肉量の両方が基準値未満である人は8%と標準群(1%)に比べてやせ群で高い割合であった。また体重やBMIに差はないにもかかわらず、筋肉量低下と骨粗鬆症は相関していた。結果として、痩せた中高年女性で、 骨粗鬆症を合併したサルコペニアを多く認め、痩せの中でもより低体重で体脂肪率が高いという特徴を有していた。またやせ群の75gOGTTでは、Insulinogenic index 、Disposition indexは正常耐糖能群と比較して耐糖能異常群で有意に低い結果であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
閉経後の痩せた女性は、標準体重群に比べて骨粗鬆者や、筋力低下、筋量低下者を多数認める結果であった。また、痩せた女性においても、体脂肪率高値(筋肉量低下)が、骨密度低下のいい予測因子になる可能性が示唆された。さらに糖尿病家族歴は境界型糖尿病群で有意低い結果であった。境界型糖尿病の中高年低体重女性は、Insulinogenic index 、Disposition indexが低かったことは、糖尿病家族歴が有意に高いことの関与が考えられた。これらのことから閉経後の女性は骨粗鬆症や糖尿病リスク因子としての高体脂肪率に対して平行して早期に治療介入を行うことが重要であると考えられた。
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