研究課題/領域番号 |
20K17620
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
松井 洋人 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (60780781)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 癌免疫 / 癌微小環境 / 膵癌 / 免疫療法 / がん微小環境 / バイオマーカー / 抑制性免疫 / 癌代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
①免疫療法を施行した膵癌切除症例を予後良好群:6例(OS 3年以上)、不良群:5例(OS 1年未満)に分けRNAシークエンスを行い、Hallmarkgene sets を用いたGSEA法で解析した結果、解糖系に関連する発現遺伝子群が高発現していた。その中でも免疫抑制に関連すると報告されているIL13Rに着目した。②IL13Raによる免疫染色を膵癌切除標本にて行う。③膵癌切除標本を用いたqPCRによる定量と予後の解析を行う。④IL13Raをノックイン/ノックダウンした細胞株を用いてin vitroでの機能解析を行う。
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研究成果の概要 |
当初は免疫療法施行群に対する免疫染色を行う予定であったが、症例がいずれも古くパラフィンブロックの状態があまりよくないため、正確な免疫染色による評価が疑問視された。 そのため、以前より教室では癌幹細胞に関与すると思われる分子:Calreticulinに注目してきたが、このようなCalreticulin高発現膵癌細胞における免疫逃避機構との関連を検証した。その結果、Calreticulin高発現細胞株においてPDL1発現が高くHLA-class1発現が低いことが示され細胞表面にCalreticulinを高発現した膵癌幹細胞は免疫監視からの逃避と関与している可能性があると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膵癌におけるCalreticulin発現は膵癌幹細胞に対するマーカーであるとともに免疫逃避に関するバイオマーカーともなりうる。同時に今後、免疫チェックポイント阻害剤に対する治療効果予測の可能性ともなりうる。 また、今後、免疫逃避機構におけるカスケードとCalreticulinの関与を検証することにより膵癌に対する免疫チェックポイント阻害剤の治療効果の向上も期待できる。
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