研究課題/領域番号 |
20K17647
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
波多 豪 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (80749747)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 大腸癌 / HOXA5 / エピゲノム / 癌幹細胞 / 治療抵抗性 |
研究開始時の研究の概要 |
大腸癌の化学療法で使用される5FUやOxaliplatinの薬剤耐性の原因として、癌幹細胞の関与が注目されている。大腸癌において癌幹細胞から分化を促進する分化マーカーとして、HOXA5という分子が近年報告された。HOXA5の制御メカニズムについてはエピゲノムの関与が示唆されており、薬剤耐性を獲得した癌幹細胞に対してHOXA5のエピゲノム調節を行うことで、耐性を克服できると考えた。本研究では、HOXA5を介した治療抵抗性のメカニズムを解明し、エピゲノム調節による癌幹細胞を標的とした新規治療法の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
大腸癌におけるHOXA5の発現意義を明らかにすべく、当院で手術した大腸癌臨床検体を用いて、免疫組織学的染色を行った。約100例の免疫組織学的染色により、HOXA5は大腸癌患者の予後との相関があることを確認した。また、細胞実験においては、大腸癌細胞株において、DNAメチル化阻害薬やHDAC阻害薬などのエピゲノム調節薬により、大腸癌細胞株におけるHOXA5の発現量が変化することを細胞実験で確認した。今後、エピゲノム調節によるHOXA5の発現量調節により、大腸癌の悪性度低下に繋げられるかについて検証していく。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大腸癌におけるHOXA5の発現意義として、HOXA5が大腸癌における独立した予後予測マーカーとなる可能性を明らかにした。また、HOXA5の発現制御メカニズムとしてエピゲノムが関与していることが示唆された。大腸癌の腫瘍悪生度、癌幹細胞や化学療法治療抵抗性との関連性についてさらに解析を進め、今後HOAX5を標的とした大腸癌治療につながる可能性を模索していく。
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