研究課題/領域番号 |
20K17649
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
渡部 晃大 神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (40866034)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | がんワクチン / アロ反応 / NKT細胞 / 樹状細胞ワクチン / 同種異形樹状細胞 / 電気穿孔法 / 同種異型樹状細胞 / 樹状細胞ワクチンベクター / 同種異系細胞 / がん免疫療法 |
研究開始時の研究の概要 |
2020年度は、allo DC/Galによるマウス肺転移治療モデルにおけるNK細胞の数と機能の検証を行うことから研究を開始する。続いて、2020年夏頃から、2021年度末にかけては電気穿孔法(EP法)で腫瘍抗原(OVA; ovalbumin)を導入した、allo OVA-EP-DC/Galによる腫瘍皮下接種治療モデルでの研究に着手し、allo OVA-EP-DC/Gal治療による腫瘍反応性T細胞の機能、動態解析を行う。 また、2021年度は、allo OVA-EP-DC/Galによる転移性肺腫瘍の予防モデルでの研究も行う。OVA-EP-DC/Galでの治療後、肺転移を予防できるかを評価する。
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研究成果の概要 |
本研究は、同種異系樹状細胞を用いた腫瘍抗原情報を付加したNKT細胞活性化ワクチン治療による抗腫瘍効果を検証する研究である。電気穿孔法による腫瘍タンパク抗原を樹状細胞に導入し、α-ガラクトシルセラミドを付加したNKT細胞活性化ワクチン(OVA-EP-galDC)を作成した。ワクチンは皮下接種腫瘍を完全に拒絶した。OT-1 CD8+ T細胞を事前に移入し、抗原反応を増進することで、ワクチンがエフェクター期、メモリー期のいずれでも抗原特異的なCD8陽性T細胞を誘導した。ワクチンは皮膚における抗原特異的なCD8+T細胞の誘導を確認し、さらに抗原特異的なTRMの誘導も確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
免疫チェックポイント阻害剤の台頭と共に、奏功症例の解析が進み、がんの発症に伴う遺伝子変異に起因する新生変異抗原(neoantigen)の存在が必要条件であることが示された。ただ、neoantigenの同定は煩雑であり、共通性の極めて低いものであり、困難となる。 本研究は、neoantigenを同定せずとも免疫療法の機会を失しない、効果的なオーダーメイド治療の確立に貢献するものである。
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