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p53発現腫瘍融解アデノウイルス製剤と既存化学療法との免疫学的治療効果の比較

研究課題

研究課題/領域番号 20K17690
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分55020:消化器外科学関連
研究機関岡山大学

研究代表者

橋本 将志  岡山大学, 大学病院, 医員 (10867477)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
キーワードウイルス療法 / 膵癌 / 免疫療法 / 腫瘍融解アデノウイルス / p53 / 腫瘍溶解アデノウイルス / メモリーT細胞 / 術前療法
研究開始時の研究の概要

近年脚光を浴びるようになったがん免疫療法も予後不良な膵がんにおいてはその効果は限定的である.がんウイルス療法は,既存の治療とは異なるメカニズム抗腫瘍効果を発揮し,がん免疫療法との相性がよいと報告されている.我々が開発した腫瘍融解アデノウイルス製剤のテロメライシンは現在臨床試験の段階にあるが,さらにp53がん抑制遺伝子を搭載した,p53発現腫瘍融解アデノウイルス製剤(OBP-702)を開発し,テロメライシンでは効果が不十分であった難治性がんの治療に挑戦している.本研究では,マウス・ヒトの膵がん細胞株を使用し,OBP-702が既存化学療法と比較し免疫学的治療効果を期待できる薬剤であるかを検討する.

研究成果の概要

近年注目の免疫療法も予後不良な膵がんにおいてはその効果は限定的である.がんウイルス療法は,がん免疫療法との相性がよいと報告されている.我々が開発したp53発現腫瘍融解アデノウイルス製剤(OBP-702)を使用し,膵がんにおける治療効果と免疫学的効果をGemcitabine+nab-Paclitaxel療法との比較,併用療法で検証した.OBP-702は既存療法より強くCD8+T細胞を誘導した.またマウスを用いた遠隔転移モデルでアブスコパル効果を認め,術前治療モデルでは再投与腫瘍の増大抑制効果を認めた.この2つの治療効果はCD8を介した免疫学的治療効果の上乗せがあることを証明した.

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究成果はp53を誘導する腫瘍融解アデノウィルス製剤が既存化学療法薬剤より免疫を誘導し,併用療法においても薬剤の相乗効果のみならず免疫学的効果を発揮することをマウスモデルで示した.遠隔転移モデル,術前治療モデルそれぞれで有効な結果がでたため,難治性癌である膵癌の幅広い患者様に対する新規治療として,OBP-702を使用したウイルス療法の重要な前臨床データを作ることができた.また免疫チェックポイント阻害薬との併用効果が期待されるデータもでたため,今後膵癌の免疫療法応用にもつながるプロジェクトとなった.

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 2021

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 次世代型腫瘍融解アデノウイルス製剤の膵癌マウスモデルにおける長期免疫増強効果の解析.2022

    • 著者名/発表者名
      橋本 将志、黒田 新士、菊地 覚次、田澤 大、香川 俊輔、浦田 泰生、藤原 俊義
    • 学会等名
      日本バイオセラピィ学会総会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] テロメラーゼ特異的腫瘍融解アデノウイルス製剤の併用による抗PD-1抗体治療効果の増強2021

    • 著者名/発表者名
      橋本 将志,黒田 新士,金谷 信彦,八木 千晶,津村 朋子,公文 剣斗,垣内 慶彦,菊地 覚次,田澤 大,香川 俊輔,水口 裕之,浦田 泰生,藤原 俊義.
    • 学会等名
      第80回日本癌学会総会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 膵癌に対するp53搭載腫瘍融解アデノウイルス製剤のCD8陽性エフェクターメモリー T細胞増加による長期的抗腫瘍免疫増強効果2021

    • 著者名/発表者名
      橋本 将志
    • 学会等名
      癌免疫外科研究会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2023-01-30  

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