研究課題/領域番号 |
20K17694
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
甲斐 健吾 宮崎大学, 医学部, 助教 (90851585)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 光線力学療法 / 薬剤耐性軽減効果 / talaporfin sodium / 未分化型胃癌細胞株 / 腹膜播種 / 薬剤耐性トランスポーター / 胃癌細胞株 / photodynamimc priming / 薬剤耐性 / 化学療法 / 併用療法 / 食道癌 |
研究開始時の研究の概要 |
PDTによる化学療法薬剤に対する耐性軽減効果に着目し、シスプラチン耐性食道癌細胞株を用いた培養細胞及びマウスがん異種移植モデル、臨床研究として化学放射線療法後局所再発病変に対するPDT療法後の食道癌生検組織を用いて、耐性軽減メカニズムの解明を目的とする本研究の立案に至った。PDT後に遺残した非治癒腫瘍細胞における化学療法耐性軽減を証明することで、難治性癌に対してPDT療法後に化学療法をre-challengeする選択肢や、低濃度PS、低照射レーザーの副作用を軽減したPDTと化学療法の併用療法など、新たな癌制御の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では低強度PDTによる化学療法耐性軽減効果を検証するため、PDT施行食道癌の臨床検体を用いた免疫組織化学及び培養細胞実験を実施した。PDT後に遺残・再発した食道癌の治療前後でのBCRP発現をImage-J softwareで数値化し比較したところ、腫瘍細胞における核及び細胞質でのBCRPの染色強度を評価したが、核(p=0.459)、細胞質(p=0.313)ともに治療前後の有意差は認めなかった。一方、未分化胃癌細胞株を用いた低強度レザフィリンPDTを殺細胞性抗癌剤と組み合わせることで薬剤感受性を分化型胃癌細胞株のレベルまで改善できることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PDTの新しいメカニズムである低強度TS-PDT付加による薬剤感受性改善効果(photodynamic priming effect)を未分化型胃癌細胞株を用いたin vitro実験で明らかにした。次なるステップとして、TS-PDP後の胃癌細胞株を用いた治療耐性因子(薬剤排泄トランスポーター、癌幹細胞マーカーなど)の挙動を免疫組織化学やPCR法で評価し、腹膜播種モデルマウスを用いたPDP効果の検証を行うことで、従来の癌治療では効果が得られなかった胃癌腹膜播種などの難治性癌に対する新たな治療法を開発したい。
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