研究課題/領域番号 |
20K17765
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55040:呼吸器外科学関連
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
吉田 将和 川崎医科大学, 医学部, 特任研究員 (30868914)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 肺癌 / オルガノイド / 個別化医療 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、癌研究において各臓器癌由来のオルガノイドが樹立され、細胞株や遺伝子改変マウスに代わる新しい癌モデルとして用いられてきている。現在申請者らは、肺癌切除組織から肺癌オルガノイドの作製に成功している。しかしその樹立率は決して高くなく、肺癌増殖シグナルの多様性がその一因と考えられる。 本研究において、肺癌の組織型とドライバー変異の違いに着目し、オルガノイド培養法の最適化を行う。多彩なバックグラウンドを持つ個々の肺癌からのオルガノイド作製を効率化することは、患者個人の腫瘍に合わせた個別化治療の発展に貢献でき、また新薬開発やその効果予測、in vitroでの有害事象の検証に寄与することが期待できる。
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研究成果の概要 |
近年、癌研究において各臓器癌由来のオルガノイドが樹立され、細胞株や遺伝子改変マウスに代わる新しい癌モデルとして用いられてきている。本研究において、肺癌の組織型とドライバー変異の違いに着目し、オルガノイド培養法の最適化を行った。肺癌オルガノイドの樹立過程で、正常肺由来オルガノイドがより早く増殖し、癌細胞に置き換わる現象が報告されており、樹立を阻む原因の一つと考えられている。肺癌各組織型に対する培養条件を検討することで、MDM2阻害剤フリーの培養液での樹立ができており、理論的にp53野生型肺癌からのオルガノイド樹立が現在可能となっている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
臨床病期Ⅰ期、Ⅱ期の非小細胞肺癌の根治術後、26%に局所や遠隔再発がみられている(Boyd et al. J Thorac Oncol 5: 210-4. 2010)。このような再発症例や、ドライバー変異不明肺癌から、オルガノイドを作製し、in vitroでの薬剤感受性試験を行うことで治療効果を予測できるようになる。オルガノイドが樹立法の改善は、個別化医療の進展や新規治療法開発のための基礎研究に寄与する。
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