研究課題/領域番号 |
20K17815
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
五代 幸平 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (20767488)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ヘム・オキシゲナーゼ-1 / 神経障害性疼痛 / α2δリガンド / グリア / ヘム・オキシゲナーゼ -1 / ミクログリア / カルシウムチャネルα2δリガンド / カルシウムチャネルα2δサブユニット |
研究開始時の研究の概要 |
神経障害性疼痛治療薬は慢性痛患者では鎮痛効果が現れるのに数日を要するのに対して、神経障害性疼痛モデル動物においては投与後1時間程度で鎮痛効果を認める。そのため、神経損傷の急性期と慢性期の違いにより疼痛メカニズムが異なっている可能性がある。神経障害性疼痛の慢性期において急性期に認められる脊髄後角のミクログリア集積とα2δサブユニットの発現増加がどのように変化し、その変化がα2δリガンドや三環系抗うつ薬、SNRIといった神経障害性疼痛治療薬の鎮痛効果にもたらす影響を明らかとする。
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研究成果の概要 |
ヘム分解酵素ヘム・オキシゲナーゼ-1(HO-1)を中枢神経で阻害することで、神経障害性疼痛におけるα2δリガンドの鎮痛効果が減弱すること。またα2δリガンドが脊髄後角でHO-1を介してミクログリアやアストロサイトといったグリア細胞の活性化を抑制していることが判明した。α2δリガンドは脊髄後角において内因性オピオイドであるエンケファリンを増加させた。以上、神経障害性疼痛治療薬α2δリガンドの鎮痛効果に脊髄のHO-1が重要であることが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経障害性疼痛は難治性であり、しばしば慢性化する。神経障害性疼痛治療薬α2δリガンドは神経障害性疼痛の第一選択薬であるが、その鎮痛機序は十分に解明されていない。本研究により、α2δリガンドの鎮痛効果に脊髄のHO-1が重要であることが判明した。α2δリガンドをより効果的に使用できれば、慢性神経障害性疼痛患者の治療効果改善に貢献することが期待できると考える。
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