研究課題/領域番号 |
20K17859
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
伊藤 亜紗実 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (80740448)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | コミュニケーションネットワーク解析 / ウェルビーイング / ウェアラブルセンサー / 交代勤務医療従事者 / 睡眠 / レジリエンス / チームワーク / ソーシャルネットワーク分析 / 専門職間コミュニケーション / ソシオメトリックウェアラブルデバイス / 多職種間コミュニケーション |
研究開始時の研究の概要 |
三重大学病院に勤務する多職種医療者を対象とし、ウェアラブルを装着し、1ヶ月間データを取得する。クライシス・コミュニケーションのあり方次第で、医療者のメンタルヘルスに与える影響が大きく異なることのメカニズム解明のために、コミュニケーションとメンタルヘルスの相関関係の理解を深める。 【臨床研究1】クライシス・コミュニケーションにおけるICU多職種間連携の構造理解:医療者間ソーシャルネットワークの構造変化の解析 【臨床研究2】クライシス・コミュニケーションが、ICU医療者の心身に与える影響の検討:ウェルビーイングと睡眠リズムの解析 上記の2種類の臨床研究を各3回で合計6回行い、データ取得と解析を行う。
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研究実績の概要 |
本研究では「クライシス・コミュニケーションの量的・質的な違いが、医療者のウェルビーイングと睡眠リズムにどのように影響するのか」という学術的な問いに、多角的なウェアラブルによるモニタリングを活用して取り組む。名刺型ウェアラブルにより収集したデータを解析することにより、重症患者マネジメントのストレスが医療従事者コミュニケーションに与える影響を、多職種間ソーシャル・ネットワークの構造変化に注目して検討する。さらにメンタルヘルス不調の前兆である「主観的ウェルビーイング低下」と「睡眠リズムの乱れ」を、それぞれモバイルデバイスによるオンラインサーベイと腕時計型ウェアラブルでモニタリングし、関連性を検証する。 ICUに勤務する医療従事者(医師・看護師・臨床工学技士・看護助手など多職種)のべ247人に対して2016年から2018年にそれぞれ4週間名刺型ウェアラブルセンサーを装着して対面式コミュニケーションの定量的測定を行なった。ネットワーク解析を行い、各年を比較したところ協働型リーダーシップを取ることにより情報発信者が増加し、さらに質問票(CES-D)によって調査した幸福度が上昇していることがわかった。 2020年から2023年にかけてICUに勤務する医師・看護師のべ105人に対して、腕時計型ウェアラブルセンサーにより睡眠や活動量などの生体情報およびアンケートによるウェルビーイングとバーンアウト症候群の情報を5週間取得した。機械学習の手法を用いて、高い精度でウェルビーイングを予測することができ、睡眠時間が重要因子であることが明らかとなった。またウェアラブルセンサーの情報からバーンアウト症候群のハイリスク群を予測できることも示した。2交代制・3交代制のシフトの違いやICU重症度(職場環境因子)の影響を加味してさらに精度の高い予測式を構築する予定である。
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