研究課題/領域番号 |
20K17912
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
藤井 研介 大阪医科薬科大学, 医学部, 非常勤医師 (50846904)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 人参養栄湯 / サルコペニア / 筋萎縮 / 腹膜炎 / 熱傷 / 盲腸結紮穿刺 / 腹膜炎マウス / 動物用CT / グリップテスト / 骨格筋 / 漢方 / 重度侵襲モデル / 敗血症 / 高齢者 / 重症 / 経腸栄養療法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、腹膜炎・敗血症・大量出血などの高齢者重症マウスモデルを用いて、漢方を併用した早期経腸栄養療法が急性期の骨格筋減少を予防し得るか検証する。それに加えて、急性期における骨格筋減少の予防効果が、短期/長期予後に関与するか評価する。これから迎える超高齢化社会における急性期医療への応用を目指した基礎研究である。
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研究成果の概要 |
重症侵襲モデルに対する人参栄養湯の効果を検証するため、Lathela LCT-200による下肢骨格筋の体積測定、グリップテストによる筋力測定を施行した。盲腸結紮穿刺を施した腹膜炎モデルマウス(治療群:18 vs 対象群:18)、体表面積30%にⅢ度熱傷を施した重症熱傷モデルマウス(治療群:6 vs 対象群:6)において検討を行い、両群間で体重、下肢骨格筋体積および重量、生存率に差は認めなかった。腹膜炎モデルで施行した筋組織解析では、蛋白合成・分解に関与する4E-BP1, Atrogin-1に有意差は認めなかった。腹膜炎モデルで、28日目に人参栄養湯群で上肢握力の改善を認めた(P値:0.03)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「筋肉量の低下に筋力または身体機能の低下を伴う状態」と定義されるサルコペニアは、救急治療の領域でもその重要性が明らかになっており、重症患者の骨格筋量が高いほど長期予後が改善する可能性があるが、薬剤による栄養療法の介入を行った効果を検証した研究は殆どなく、本研究ではこれまで慢性疾患や担癌患者に対して、骨格筋萎縮の予防に使用されている人参栄養湯を、特に集中治療後の身体機能障害に長期間悩まされる重症高齢患者に対して応用できるかを検討した。本研究の結果では骨格筋量の改善は認めなかったが、短期間で上肢握力の改善を認めており、骨格筋の質に関してさらなる研究が必要である。
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