研究課題/領域番号 |
20K17948
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 金沢大学 (2022) 秋田大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
伊藤 行信 金沢大学, 医学系, 助教 (80837732)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 動静脈奇形 / in vivo AVMモデル / 血管新生 / 脳動静脈奇形 / 新生血管 / 遺伝子発現解析 / ウサギAVMモデル / RNA-seq / miRNA-seq / In vivo 血管新生モデル / In vivo血管新生モデル / 網羅的遺伝子発現解析 / ウサギ血管新生モデル |
研究開始時の研究の概要 |
ウサギ動静脈奇形モデルを用いて遺伝子発現解析およびmicroRNA発現解析を経時的に行い、血管新生の際に起きている遺伝子発現やmicroRNA発現を明らかとする。 それと同時に、手術で採取されたヒト脳動静脈奇形でも同様に遺伝子発現解析およびmicroRNA発現解析を行う。 それらの結果を比較統合し、数理学的手法を用いて解析を行う。動静脈奇形の形成に関与する有意な分子異常について同定する。同定された分子異常を免疫学的手法を用いて検証していく。 上記の実験で得られた分子異常に該当する分子阻害薬を投与し、ウサギ動静脈奇形モデルの血管新生が阻害されるかを経時的に観察する。
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研究成果の概要 |
本研究課題ではウサギAVMモデルおよびヒトAVM標本でのオミックス解析を軸に研究を行った。ヒトAVM標本は収集できた2例とコントロール群2例でRNA-seq解析およびsmall RNA-seq解析を行うことができた。また、ウサギAVM標本については計画した解析を全て行い、現在は情報解析を行っている。ウサギAVMモデルでのRNA-seq解析では、動脈および静脈に比較して新生血管で発現している遺伝子が少ない傾向が見られた。まだ成熟した血管に分化していないことが示唆される。発現が見られた遺伝子の中で、LGR5についてはいずれの群でも発現が見られており、FFPE標本での免疫染色でも発現が確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
AVMは若年から発症し、脳出血などにより脳に重い後遺障害を残す重大な疾患である。しかしながら、発症頻度の低さもあり、AVMの成因や形成過程については未だ不明な点が多い疾患である。本研究では、ヒトAVM標本に加えてウサギAVMモデルを用いることにより、AVMの新生血管に発現する遺伝子を経時的に解析することに成功した。その中でAVMの形成過程で常に発現が亢進している遺伝子をいくつか同定することができた。本研究からAVMの存在を覚知する新たなバイオマーカーの同定が期待される。また、それらをターゲットとした新規AVM治療薬の開発を目指し、AVMの早期発見、早期治療へと繋げていきたい。
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