研究課題/領域番号 |
20K17995
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
高山 義裕 山梨大学, 大学院総合研究部, 医学研究員 (20596994)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 椎間板変性 / トロンビン / 血管新生 / マクロファージ / VEGF |
研究開始時の研究の概要 |
高齢化に伴い、腰痛による運動器障害が要介護者の増加の一因となっている。腰痛の原因の一つに椎間板変性が関与しており、このメカニズムを解明することは社会的に喫緊の課題である。我々は、1)椎間板変性は炎症性細胞浸潤に起因すること、2)炎症関連サイトカインおよび分解酵素を同定した。また、先行研究では血液凝固因子であるトロンビンが炎症を惹起し、PAR-1を介してMCP-1やMMP-3の発現を促進させることがわかっている。本研究の目的はこれらの結果を発展させ、トロンビンの炎症と変性メカニズムについて血管新生を含めて検討することで変性治療へのターゲットとなる新規分子標的薬の開発研究を行うことである。
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研究成果の概要 |
高齢化に伴い、腰痛による運動器障害はロコモティブシンドロームをもたらし要介護者の増加と関連している。腰痛の原因の一つに椎間板変性が関与しており、このメカニズムを解明することは社会的に喫緊の課題である。申請者は椎間板外層からの変性メカニズムに注目し、トロンビンの炎症と変性メカニズムについて血管新生を含めて検討した。 研究成果として、1)トロンビン受容体PAR1のマウス椎間板での発現を確認、2)トロンビン刺激によるMMP3発現、椎間板変性および、またPAR1の阻害による抑制をみた、3)トロンビン刺激によりマウス椎間板でVEGFが発現、4)人工的マウス椎間板変性モデルにおけて血管新生が確認できた
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
正常椎間板は最大の無血管組織であり、その栄養のほとんどは椎体より終板を介して拡散することで得られる。外側線維輪細胞のみが周辺毛細血管より栄養されるが、変性椎間板では周辺血管より線維輪細胞のみならず、髄核細胞まで神経血管の新生が起こるとされるが詳細なメカニズムは不明であった。 仮説として、周辺毛細血管損傷と線維輪構造の損傷により椎間板外層より椎間板変性がもたらされることが考えられた。そこでトロンビンによって新たに変性をもたらす因子としてVEGFによる血管新生と外層線維輪細胞におけるマクロファージの役割、MMP3での直接的椎間板変性への作用について明らかにすることができた。
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