研究課題/領域番号 |
20K18000
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
和田 佳三 徳島大学, 病院, 特任准教授 (00771289)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 膝関節 / 動態解析 / 人工膝関節置換術 / ナビゲーション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、ナビゲーションシステムと圧センサーを用いて健常膝関節の関節摺動面圧を明らかにするとともに、半月板や靭帯などの軟部組織に対する操作及び人工膝関節置換術が関節摺動面圧に与える影響を解明し、関節面圧を基準とした新たな観点からの軟部組織評価方法の確立を目指す事が目的である。初年度は未固定遺体の健常膝関節の各屈曲角度における関節摺動面圧の計測を行うとともに、手術操作による関節摺動面圧の変化を評価を行う。得られたデータをもとに次年度は関節摺動面圧と関節動態との関連性を統計学的に検討する。
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研究成果の概要 |
まず伸展位、屈曲30度、60度、90度において徒手的に最大内旋および最大外旋させた時の回旋中央値は、脛骨回旋および内外反動態に近似しており、関節動態は軟部組織バランスと強く関連していることが示唆された。次に徒手的なストレスで軟部バランス評価を行う際、内側の評価においては再現性が高く、外側では低いことが明らかとなった。最後に圧センサーシートによる関節摺動面圧の測定においては、十分な再現性のある方法が確立できなかった。今後の改善策として、膝関節に対する圧センサーの固定方法とセンサーシートの強度について再考が必要と結論づけた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果から関節動態は軟部組織バランスと強く関連していることが改めて示され、軟部組織バランスを徒手的なストレスで評価を行う際には、内側の評価は再現性が高いものの、外側の評価において再現性が低い事を念頭に置く必要があることが明らかとなった。圧センサーシートを用いた関節摺動面圧の測定は徒手的な軟部組織評価の再現性を高める可能性が期待されたが、膝関節伸展位での測定は可能であったものの、十分な再現性が得られなかった。しかし、本研究結果より膝関節に圧センサーを固定する方法とセンサーシートの強度について再考が課題であることが明確となり、今後の研究における重要な基礎データとなった。
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