研究課題/領域番号 |
20K18011
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
菊地 鉄太郎 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (00650805)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 骨格筋 / 筋芽細胞 / 再生 / 分化 / ストレスシグナル / p38 / UPR / 筋管形成 / p38シグナル / ERストレス / 分化誘導法 |
研究開始時の研究の概要 |
骨格筋の再生と修復に大きな役割を果している筋芽細胞は、骨格筋の中に常在する筋衛星細胞から生まれ、増殖を繰り返しながらやがて骨格筋を構成する筋線維となる。この過程(筋芽細胞の分化)にはp38やUPRなどのストレスシグナルの関与が示唆されている。本研究は、新たに開発した段階的分化誘導法を用いて筋芽細胞の分化段階を精密に制御することで、これまで十分に理解されていなかった、筋芽細胞の分化過程におけるストレスシグナルの役割について解明する。
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研究成果の概要 |
本研究では骨格筋の修復と再生を担う筋芽細胞の分化過程におけるストレスシグナルの役割の解明を目指した。段階的分化誘導法を用いて筋管(筋線維)形成前と筋管形成時の筋芽細胞の分化状態を別々に解析する手法を確立した。同手法を用いて、ストレスに対する応答シグナルが筋芽細胞の分化に与える影響を調査したところ、これらのシグナルの抑制は筋管形成前段階・筋管形成段階の双方おいて分化を抑制する傾向がみられた。しかし、細胞増殖因子の添加に比較してその効果は軽微であった。以上により、ストレスシグナルが筋管形成の前後において筋芽細胞の分化を修飾する因子であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、骨格筋の修復・再生に重要な役割を果たす筋芽細胞の分化過程におけるストレスシグナルの役割の解明に取り組んだ。特に、筋芽細胞の分化段階を筋管形成前と筋管形成時に分けて解析する手法を確立し、それぞれにおけるストレス応答シグナルの関与を解析した。この研究は、骨格筋の再生メカニズムの理解を深めるだけでなく、筋ジストロフィーなどの筋疾患の新しい治療法の開発に貢献する可能性がある。また、加齢や損傷による筋力低下の予防や改善にも応用できるため、広範な健康問題の解決に寄与することが期待される。
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