研究課題/領域番号 |
20K18017
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
松岡 正剛 北海道大学, 大学病院, 助教 (70816066)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 骨端線損傷 / 成長板軟骨損傷 / ケモカイン / CCR7 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の最終目標は、ケモカインCCR7/CCL21が成長板軟骨損傷の修復過程において果たす役割を解明することである。 研究代表者らは関節軟骨修復過程において、CCR7/CCL21が損傷部に集積し骨髄間葉系幹細胞を損傷部に動員することで、関節軟骨修復過程において促進的役割を担うことを明らかにしてきた。そこで、関節軟骨修復過程において骨髄間葉系幹細胞の動員に重要な役割を担うケモカインCCR7/CCL21は、成長板軟骨修復過程においても重要な役割を担う可能性があると着想するに至った。
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研究成果の概要 |
本研究の最終目標は、ケモカインCCR7が成長板軟骨損傷の修復過程において果たす役割を解明することである。我々が独自に作製した3週齢マウス近位脛骨成長板損傷モデルにより成長板損傷後、脛骨全長はケモカインCCR7受容体欠損マウスにおいて野生型と比較して、骨橋形成が阻害された結果、脛骨の長軸方向の成長抑制を阻害できることを明らかにした。また、間葉系幹細胞から骨化誘導を行うと、血管内皮増殖因子などの骨化関連マーカーの発現がケモカインCCR7受容体欠損マウスにおいて、低下していることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
成長板軟骨損傷に対して四肢変形の主因となる損傷部位の骨性癒合に対して、骨性架橋の切除に加えて骨セメント移植や自家脂肪組織移植などが試みられている。しかし、成長板障害に続発する骨性癒合を抑制する治療法は未だ存在しない。我々はこの点に着目し、内軟骨性骨化を制御することで骨性架橋形成の抑制を目指している。本コンセプトは、今まで骨性架橋を侵襲的に切除するしかなかった治療法とは異なり、成長板軟骨板損傷に対する非侵襲的治療法の開発という新たな方向性を示している。本研究結果により、ケモカイン受容体CCR7を介した骨端線損傷に対する新規薬物治療法のターゲットとなる可能性が示された。
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