研究課題/領域番号 |
20K18047
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
山中 芳亮 産業医科大学, 医学部, 講師 (60644862)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 線維化 / 2型糖尿病 / インスリン受容体基質 / 糖尿病 / IRS |
研究開始時の研究の概要 |
組織の線維化は臓器不全に共通の病態である。特に2型糖尿病患者では心臓、肝臓、腎臓など重要臓器の線維化が促進されることが知られており重篤な症状を呈する。従って、2型糖尿病患者の線維化の機序を解明することは、臓器不全の進展予防や治療法の開発に繋がる。近年、線維化とインスリン受容体基質 (IRS)の関連が肺線維症や腎線維症など線維化が病態の主因である疾患において指摘されている。 このような背景から本研究の目的は、2型糖尿病モデルマウスを用いた膝関節拘縮モデルにおける膝関節包の線維化の機序を線維化および糖尿病発症の両方に関与しているIRSに着目して明らかにすることである。
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研究成果の概要 |
2型糖尿病患者では臓器の線維化が促進されることが知られており、線維化にインスリン受容体基質(IRS)の関連が指摘されている。本研究では2型糖尿病における線維化の機序を、マウス膝関節包の線維化に着目してIRSの関連も含めて検討した。 2型糖尿病モデルマウスであるdb/dbマウスでは野生型マウスと比較してIRS2およびコラーゲンを含めた線維化関連遺伝子の発現が亢進していた。2型糖尿病ではIGF-1Rの発現が亢進していることが知られており、IRSはIGF-1シグナルの重要な下流メディエーターであるため、db/dbマウスの関節包線維化にIRSを介したシグナルが関与している可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
組織の線維化は臓器不全に共通の病態である。特に2型糖尿病患者では心臓、肝臓、腎臓など重要臓器の線維化が促進されることが知られており重篤な症状を呈する。従って、2型糖尿病患者の線維化の機序を解明することは、臓器不全の進展予防や治療法の開発に繋がる。一方、線維化とインスリン受容体基質 (IRS)の関連が肺線維症や腎線維症など線維化が主な病態である疾患において指摘されている。本研究では、2型糖尿病モデルマウスの膝関節包線維化にIRSを介したシグナルが関与している可能性があることを明らかにした。今後、IRSに着目することで2型糖尿病患者の組織線維化を抑制する治療法の開発に繋がる可能性がある。
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