研究課題/領域番号 |
20K18068
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
杉本 一樹 熊本大学, 病院, 医員 (90867178)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | アミロイド / 腰部脊柱管狭窄症 / 腰椎変性 / 黄色靭帯肥厚 / transthyretin |
研究開始時の研究の概要 |
腰部脊柱管狭窄症は中高年の下肢痛の原因となる代表的疾患であり、今後高齢社会に伴い罹患患者数の増加が予想される。黄色靭帯の肥厚が主に神経の圧迫に関与していることが分かっているが、この肥厚機序に関しては解明されていない。本研究では、黄色靭帯の肥厚にアミロイド蛋白の蓄積が関与しているかを、患者検体を用いて組織学的・遺伝子学的に解析し、今後の様b脊柱管狭窄症治療のターゲットとして同定したい。
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研究成果の概要 |
LSCS患者の黄色靭帯62例を解析した。42例(67.8%)の黄色靭帯にアミロイド沈着を認め、42例中29例(69.0%)がTTR陽性、13例(31.0%)がTTR陰性であった。TTR陽性群の黄色靭帯ではTTR陰性群と比較してLPAR1の発現量が有意に高いことがわかった。 TTR陽性群とTTR陰性群のMRI画像を解析し、TTR陽性群では黄色靭帯・硬膜外脂肪の厚さが有意に厚いことがわかった。硬膜外脂肪の肥厚の既知のリスク因子として高BMI・高血圧・ステロイド使用があるが、これらは2群間に有意な差は認められなかった。TTRと硬膜外脂肪の関連について研究を進めている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腰部脊柱管狭窄症における黄色靭帯の肥厚にアミロイド、特にトランスサイレチンが関わっていることが示唆された。また、黄色靭帯へのトランスサイレチン沈着と硬膜外脂肪の厚さが関連している可能性が示唆された。トランスサイレチンがどのように黄色靭帯・硬膜外脂肪へ関わっているかを解明することで、腰部脊柱管狭窄症の治療へとつながる可能性がある。
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