研究課題/領域番号 |
20K18081
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター |
研究代表者 |
渡辺 憲史 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 老化ストレス応答研究プロジェクトチーム, 研究員 (90866766)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 加齢性組織変化 / 骨粗鬆症 / ミトコンドリア / 骨代謝制御 / 核膜構造 / 加齢性骨組織変化 / 統合的ストレス応答 / ATF4 / ミトコンドリアストレス応答 / 核構造異常 / 骨代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
運動器症候群(ロコモティブシンドローム)によるQOL(Quality of life)の低下を防ぐ為にロコモティブシンドロームの1つに挙げられる骨粗鬆症の原因となる加齢によって引き起こされる骨代謝異常の分子機構の解明を目的として研究を行う。骨代謝異常は骨中に存在する骨細胞の機能不全を起因として起こると考えられているが、その詳細なメカニズムは未だに明らかになっていない。そこで、加齢による骨細胞の機能低下の分子機構を解明し、それに対する予防や治療法を開発することでロコモティブシンドロームを抑制し、健康寿命の延伸を目指す。
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研究成果の概要 |
加齢依存的な骨量減少発症分子機構を核膜構造に注目して解析を行った。 ミトコンドリア機能不全となった骨細胞は核膜構造異常と骨形成抑制因子SOSTの発現亢進を示すが、この骨代謝制御不全と核膜構造タンパク質lamin A/Cとlamin Bの発現レベルに関連性があることを明らかとした。また、この分子機構で統合的ストレス応答の中心的な転写因子ATF4が関与していることも明らかとした。 この研究によって加齢依存的な骨量減少の分子機構の一部分を解明できたと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によってミトコンドリア機能不全を起因とした核膜構造異常と骨代謝制御不全の関連性が確認できたことから、加齢依存的に骨量減少が起こる分子機構の一端を明らかにしたと言える。これまで骨細胞が骨代謝機能不全に陥る原因が分かっていなかったが、本研究によってミトコンドリア機能不全を起因とした核膜構造不全によって骨代謝制御異常が起こることが明らかになったことから学術的意義が高い研究であると言える。さらにこの研究成果は骨量減少の予防や治療戦略を立てる為に重要であり、ロコモティブシンドローム発症予防に貢献できことが期待されることから社会的意義の大きな研究であると考えられる。
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