研究課題/領域番号 |
20K18136
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
和田 晃典 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (90750539)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 前立腺癌 / 組織特異的標的 / ペプチド治療 / 標的治療 |
研究開始時の研究の概要 |
前立腺癌患者は年々増加しており、また今後も罹患率の増加が予想されている。前立腺癌の中でホルモン療法に抵抗性となった前立腺癌には依然として治療法が限られており、十分な治療効果は得られていない。前立腺癌組織特異的に薬剤を輸送するシステムの構築ができれば既存の治療法の発展や新たな治療法の開発が可能となると考えられる。我々の先の研究においてファージディスプレイ法を用いて前立腺癌組織に特異的に結合するペプチドを同定した。本研究では同ペプチドが臨床応用可能か検討し、前立腺癌に対する新たな治療法が可能か研究を行う。
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研究実績の概要 |
以前の研究で前立腺癌細胞株であるLNCaPを用いて、前立腺癌細胞に特異的に結合するペプチド配列を同定した。同定したペプチドを前立腺癌患者から採取した前立腺癌組織と結合させ、ヒト前立腺癌組織及び前立腺正常組織への結合の評価を行っている。同定した前立腺癌組織標的ペプチドにビオチンを付加した標的ペプチドを用いて異なる前立腺癌細胞株及びヒト臨床検体と反応させDAB発色及び蛍光免疫染色を行うことで、前立腺正常組織と前立腺癌組織への結合程度の評価を行い、前立腺癌組織への特異性の検証を行っている。現在、ビオチン付加標的ペプチドのみでは不十分であったため、蛍光蛋白を付加した標的ペプチドを作製し、染色を行う準備を行っている。本研究で実際にヒト検体に先に同定した組織標的ペプチドが結合することが確認できれば、実際のヒトで発生した様々な種類の前立腺癌に対して同定した標的ペプチドが結合することが可能であることが証明される。さらに、今後前立腺の正常組織及び腎の正常組織とも同様に結合させ評価することで、実際のヒト臨床検体においても前立腺癌組織にのみ特異的に結合されるか判別することが可能である。ヒト臨床検体でも前立腺癌組織に特異的に結合することが確認できれば、毒性の検証は必要であるが、先に同定したペプチドは臨床応用できる可能性が高いと考えられる。上記が確認できれば前立腺癌組織に選択的に薬剤を輸送するシステムの構築が可能となり、同ぺプチドに治療ペプチドやsiRNA、miRNAなどの核酸を結合させ直接の担体として用いたり、ウイルスベクターやリポソームなどの担体と併用して標的ペプチドとして用いたり幅広い応用が期待でき、今までにない新たな治療方法が開発できると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
組織染色における陰性対象、陽性対象の設定および染色条件の設定に時間を要したこと及びビオチン付加標的ペプチドの陽性判定の評価が難しく、新たに蛍光蛋白付加ペプチドを作製し、細胞株を用いてあらためて評価の再確認を準備しており、現在遅れている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
細胞株での結合実験を行うとともに、引き続きヒト臨床検体を用いて標的ペプチドとの結合実験を行う。前立腺癌組織への特異性がある程度検証できれば、細胞株を用いた標的ペプチドの毒性の検証(標的ペプチドを前立腺癌細胞株であるLNCaP細胞およびPC3細胞に投与し反応させた後に、RNAを抽出しマイクロアレイを行う。DNA発現解析を行うことで、標的ペプチド自体がシグナル伝達物質となっていないか評価し、標的ペプチドとして利用可能か検証を行う)を並行して施行しようと考えている。
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