研究課題/領域番号 |
20K18161
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
細野 隆 金沢大学, 附属病院, 特任助教 (50867893)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 時計遺伝子 / 概日リズム / 子宮 / 時計遺伝子* / 子宮収縮 / 蠕動運動 / 子宮内膜症 |
研究開始時の研究の概要 |
概日リズムは一日単位のリズムであるが、女性は月経周期という月単位の生殖リズムを有しており、そのホルモン分泌の変化は子宮や卵管の収縮リズムを変化させる。一方、消化管においてその蠕動運動は近年時計遺伝子による調節を受けていると報告されている。そこで消化管と子宮が共に筋層が内輪外縦構造から成るという組織学的類似性に着目し、子宮の蠕動運動が概日リズム下に末梢時計遺伝子の制御を受けている可能性を想定し、その異常が産婦人科疾患の発症を誘発するという新しい仮説を掲げた。
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研究成果の概要 |
概日リズムは一日単位のリズムであり、視床下部の中枢時計と各臓器内の末梢時計が同期して形成され、基本的な生体活動を維持している。一方で女性は月経周期という月単位の生殖リズムを有しており、子宮や卵管の収縮リズムはこれに連動して変化する。子宮収縮は月経や分娩に必須の運動であり、その異常は月経困難症、子宮内膜症、着床障害さらに早産などに関与すると推察される。マウス子宮の概日リズムと子宮収縮運動の関連性に関して研究を進めていく中で、子宮の概日リズムが摂餌行動に制御されていることが明らかとなった。これは現代人の乱れた食生活が、中枢時計と末梢時計の脱同調のために様々な婦人科疾患の原因となる可能性を示唆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではマウス子宮の末梢時計リズムが摂餌行動に制御されていることが分かった。不規則な食事による中枢時計と末梢時計の脱同調は、結果として子宮の異常収縮を引き起こし、様々な婦人科疾患の原因となる可能性が示唆された。この脱同調は食事時間などの生活習慣により改善されるため、本研究の成果は予防医学の分野においても重要であり、引き続き研究解析を継続していく。
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