研究課題/領域番号 |
20K18164
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
西岡 美喜子 三重大学, 医学系研究科, リサーチアソシエイト (20770267)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 着床不妊 / 子宮内膜菲薄化モデルマウス / Phosphodiesterase5阻害薬 / Tadalafil / 抗炎症性因子 / PDE5阻害薬 / 炎症性macrophage / 子宮内膜発育不全モデルマウス / 血流改善 / 炎症性マmacrophage / 子宮内膜発育不全モデル / 抗炎症性サイトカイン / 誘導細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
生殖補助医療では、体外受精技術が飛躍的に進歩した一方で、体外受精後子宮内に胚移植した後の妊娠率は30%程度に止まっており改善に乏しい。我々は着床不全や不育症の中でも、子宮内膜発育不全症に対する治療法の開発を目指して、血流改善効果が報告されているPhosphodiesterase(PDE)5阻害薬のTadalafilに着目した。本研究では、子宮内膜発育不全モデルマウスの作成法を確立し、Tadalafilの投与により子宮内膜が肥厚化するかを確認し、その理由として子宮内膜での血流改善効果と炎症性macrophageへの抗炎症作用が影響しているかを確認する。
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研究成果の概要 |
不妊治療は少子高齢化が進む我が国では喫緊の課題であるが、体外受精による妊娠率は30%で推移したままである。着床因子不妊の1つである子宮内膜菲薄化は、Phosphodiesterase(PDE)5阻害薬であるSildenafil法は血流改善効果により改善し着床率が上昇する事が確認されたが、副作用が問題となっている。本研究では、子宮内膜菲薄化モデルマウスの作製法を確立し、副作用がより少ない第3世代薬であるTadalafilが菲薄化を改善するかを検討したが、菲薄化の改善は認められなかった。その原因に細胞の枯渇があると考え、別個体の分散子宮細胞を移植したところ、子宮内膜組織の修復が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、エタノール投与による子宮内膜菲薄化モデルマウスの作製法を確立し、Tadalafilの効果を確認するためにはモデルマウスへの細胞の補充が必要であることが判明した。今後モデルマウスへの移植する細胞数の最適化が必要であるが、最適化されれればTadalafilの効果が確認できると考えられ、将来的にはPDE5阻害薬による菲薄化の改善に関わる作用機序の一端が解明できることが期待される。また不妊治療において、一定数存在する子宮内膜菲薄化による着床不妊のち治療法開発などへの応用も期待でき社会的な意義も大きいと考えられる。
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