研究課題/領域番号 |
20K18239
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター |
研究代表者 |
谷口 公介 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 周産期病態研究部, 研究員 (90808718)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | m6A / preeclampsia / placenta / 胎盤 / mRNAメチル化 / エピトランスクリプトーム / トロフォブラスト細胞 / 妊娠高血圧腎症 / N6メチルアデノシン / RNAメチル化 / SMAD / TGF |
研究開始時の研究の概要 |
我々はヒト胎盤mRNA内のメチル化修飾の意義に注目してきた。その結果、ヒト胎盤m6A修飾のユニークな特徴(転写産物の5‘非翻訳領域へのm6A修飾)及び、胎児発育と、代表的な妊娠合併症である妊娠高血圧腎症(PE)との関連を見出しました。さらに、これまでの研究から、PE胎盤のm6A修飾とTGFβ-SMAD pathwayの関与を示唆する結果を得たことより、本研究では、胎盤細胞でのTGFβ-SMAD-m6A修飾メカニズムを明らかにし、その妊娠合併症の病態への関与、治療の可能性を検討します。
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研究成果の概要 |
生物を構成するタンパク質の設計図の一つであるメッセンジャーRNA(mRNA)は、多くの修飾を受けることでその発現が巧みに微調整されている。本研究では、最も重要な転写後修飾であるm6A修飾を胎盤細胞で網羅的に解析した。様々な細胞で検討を行った結果、トロフォブラスト幹細胞を、extravillous cytotrophoblast(EVT)とsyncytiotrophoblast(ST)に分化させると、m6A量がEVTでは変化がなかったが、STでは有意に変化し、同時にm6A関連遺伝子も変化した。これらから、ヒト胎盤細胞の分化ではm6A修飾が重要であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒト胎盤細胞の分化ではm6A修飾が重要であり、妊娠合併症では、異常分化状態の胎盤細胞が存在することも考えられることから、本研究による胎盤細胞でのm6A修飾のプロファイリングは、今後の疾患研究のリファレンスデータとなりうる。
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