研究課題/領域番号 |
20K18297
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
福井 研太 関西医科大学, 医学部, 助教 (30867437)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 甲状腺癌 / α線放出核種 / At-211 / I-131 / 分子標的薬 / レンバチニブ / 併用療法 / アスタチン211 / ナトリウム-ヨウ素共輸送体 / アスタチン / 標準アイソトープ治療 |
研究開始時の研究の概要 |
近年α線放出核種であるアスタチン211(211At)が甲状腺癌の治療薬として前臨床検討されており、131I(β線とγ線放出核種)に替わる新たな標的アイソトープ治療薬として期待されている。本研究では、甲状腺癌に対する211Atの臨床応用の可能性を追求するため、甲状腺癌細胞と動物モデルを用いた基礎実験をおこない、211Atと従来の131Iとの治療効果の比較をおこなう。さらに、標的アイソトープ治療(131Iおよび211At)と分子標的薬(レンバチニブなど)の相乗効果に基づいた併用療法の抗腫瘍効果を検討し、進行甲状腺癌に対する新しい治療法の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では難治性甲状腺癌に対する新たな治療法の確立を目指し、α線放出核種であるAt-211と分子標的薬の併用療法について検討した。我々は甲状腺癌に従来用いられるI-131とレンバチニブの併用療法について甲状腺癌モデルマウスを用いて検討し、併用療法により高い抗腫瘍効果が得られることを明らかにした。また共同研究機関から供給されたAt-211を担癌マウスに経静脈的投与し、SPECTによるイメージングと、ガンマカウンターによる各臓器へのAt-211集積を検討し、At-211の体内動態を可視化、定量化することに成功した。今後はAt-211と分子標的薬の併用療法についての基礎研究を継続する予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年本邦における甲状腺癌の罹患率は上昇傾向にあり、難治性の甲状腺癌に対する新たな治療法の開発が求められている。α線核種であるAt-211は、I-131などのβ線核種と比較して生物学的効果が高く、かつ被爆が少ない点において、甲状腺癌に対する臨床応用が期待されている。At-211と分子標的薬を併用することで、さらなる治療効果が期待され、本研究が持つ学術的・社会的意義は大きいと考えられる。
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