研究課題/領域番号 |
20K18349
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
今永 直也 琉球大学, 病院, 助教 (50866134)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | Scleral thickness / Pachychoroid / CSC / SS-OCT / AS-OCT / PNV / anterior segment OCT / pachychoroid / pachychoroid spectrum / choroidal thickness / scleral thickness / swept source OCT / vortex vein / 強膜断層像 / 前眼部光干渉断層計 / スウェプトソース光干渉断層系 / pachychoroid関連疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、pachychoroidと呼ばれる脈絡膜異常が提唱され、網膜色素上皮異常、漿液性網膜剥離、脈絡膜新生血管発症に関与することが注目されている。しかし、pachychoroidを来す原因は解明されていない。pachychoroid関連疾患の強膜構造や脈絡膜流出路である渦静脈の解剖学的な解析を行いpachychoroidの病態解明を行うとともに、病態に即した最適治療の開発を行う。
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研究成果の概要 |
近年、脈絡膜肥厚や脈絡膜大血管拡張などの特徴を有するパキコロイドと呼ばれる脈絡膜異常が提唱され、中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)や一部の加齢黄斑変性との関連が示唆されている。しかし、パキコロイドが生じるメカニズムは不明であった。 申請者らは前眼部光干渉断層計を用い強膜厚を測定し、CSC眼では正常眼よりも強膜が肥厚しており、CSC眼の脈絡膜循環オーバーフローに厚い強膜が関連していることを発見した。本研究成果は、強膜がパキコロイドの形成において、非常に重要な役割を果たしていることを強く支持するとともに、パキコロイド関連疾患に対する外科治療の可能性を示す、極めて画期的な研究成果である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果にて視機能に高度の影響を及ぼす可能性のある、中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)やパキコロイドと呼ばれる脈絡膜異常を原因とする加齢黄斑変性において、強膜の肥厚という眼球の解剖学的な要因が関与している可能性が示唆された。従来はCSCやパキコロイドを原因とする加齢黄斑変性は、光線力学療法や抗血管内皮増殖因子剤の投与という対症療法しか存在しなかったが、本研究により強膜をターゲットとした治療法の開発を見出した。また、事前に強膜を含む眼球パラメーター測定することで、将来的なパキコロイド関連疾患の罹患リスクが判明する可能性がある。
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