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機能的MRIを用いた痛覚過敏型ドライアイの新しい分類と診断法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 20K18370
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分56060:眼科学関連
研究機関北海道大学

研究代表者

田川 義晃  北海道大学, 大学病院, 特任助教 (50632494)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワードドライアイ / 慢性眼痛 / 痛覚過敏 / 安静時機能的MRI / 機能的MRI
研究開始時の研究の概要

今までドライアイは、涙が足りなくなって「眼が乾く」だけの病気だと考えられてきました。しかし、実際には涙が充分あっても「眼が乾く」「眼が痛い」「眼がゴロゴロする」などの症状が出てくる人がいることが知られていました。その原因の一つとして眼の感覚を伝える神経が過敏になってしまっている人がいることがわかっています。そして、その中には眼の神経だけではなく、そこからつながる中枢神経である脳も過敏な状態に陥っている人がいると想像されます。この研究では脳血流の測定を通してドライアイ症状をもつ人の中に脳が過敏になっている人がいないか、なっている場合はどこが過敏なのかを研究する予定です。

研究成果の概要

本研究は、他覚所見に比して不釣り合いに強い自覚症状を呈するドライアイ患者すなわち眼痛が慢性している慢性眼痛患者を対象とし、その自覚症状発現メカニズムに中枢神経回路の変化が関与していると考えて、functional MRIを用いて中枢のネットワークを健常者と比較検討した。結果は、健常者と比較して慢性眼痛患者では、両側の背側前部帯状回と後部帯状回の結合が有意に減弱していた。痛みの抑制中枢である前部帯状回は安静時にデフォルトモードネットワークのハブである後部帯状回と協調して活動し、自発痛を抑制する役割を果たすと考えられるため、このネットワークの機能不全が眼痛の慢性化を引き起こすことが示唆された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

エアコンのつく快適な室内環境でコンタクトレンズをしてパソコンやスマホで業務をこなす、そんな便利な現代人の生活は眼にとっては過酷な環境で、ドライアイ患者が急増しています。乾燥感や異物感、痛みや頭痛までもが生じますが、なかには眼の痛みが慢性的に持続する慢性眼痛に至ってしまう方もいます。慢性眼痛患者さんは眼の神経が過敏になって、眼の「痛がり屋さん」になっています。この研究では、脳の血流を測定できるMRIという機械を用いて、眼の痛みが末梢にあたる眼の神経だけではなく、脳つまり中枢神経も変化させてしまうことで、持続してしまうことを発見しました。この成果は今後慢性眼痛の治療に役立つかもしれません。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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