研究課題/領域番号 |
20K18378
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
須田 謙史 京都大学, 医学研究科, 助教 (70779157)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 加齢黄斑変性 / 高密度リポ蛋白質 / CD13 / 点眼 / ドラッグデリバリー / 点眼治療 / 生体ナノ材料 / 高密度リポタンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では主に以下の5つの項目に関して明らかにする。 (1)血管に親和性の高い改変型cpHDLを用いた点眼剤(NGR-cpHDL)作製条件の最適化(2)NGR-cpHDLの物性評価(3)NGR-cpHDLの安全性試験(4)in vitroモデルを用いたNGR-cpHDLの治療効果の評価(5)in vivoモデルを用いたNGR-cpHDLの治療効果の評価 以上、5つの項目の評価の結果に応じて、NGR-cpHDLの構造および作製条件を最適化する。臨床試験サンプル製造を見据えてNGR-cpHDLの保存安定性評価(粒子径変化、内包薬物量変化の有無等)も行うこととする。
|
研究成果の概要 |
血管に親和性の高い生体ナノ材料を用いて、加齢黄斑変性のための点眼治療法を開発することを目指す。AMD治療の現状は、硝子体内に抗体医薬を注射するという極めて侵襲性の高いものであり、代替治療が強く求められている。そこで本研究では、申請者が点眼剤として独自に開発してきた高密度リポ蛋白質(High-density lipoprotein; HDL)変異体に血管内皮に発現するCD13を認識するNGRペプチドを修飾し、疾患モデルマウスに点眼することで治療効果を評価した。その結果、加齢黄斑変性モデルマウスにおいてNGRなしのHDL変異体に対して有意な治療効果を有することを確認できた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
加齢黄斑変性や糖尿病網膜症は、我が国における失明原因の多くを占めており、後眼部での異常な血管新生がその病態である。既存の治療方法としては、定期的に医師が患者の眼球内に投与する(硝子体内注射、図1)というものであり、注射回数の増加が医療者側の労働負担・患者側の通院負担また注射による感染のリスクなど、多大な社会コストがかかっているのが現状である。そのため点眼投与によるドラッグデリバリーシステム(DDS)の構築が待たれており、本研究の成果が患者および医療者の負担を軽減することが期待される。
|