研究課題/領域番号 |
20K18431
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
石川 耕資 北海道大学, 大学病院, 助教 (60791374)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 局所陰圧閉鎖療法 / 悪性腫瘍 / 悪性黒色腫 / メカノバイオロジー / NPWT / 陰圧閉鎖療法 / 再建 / Wound Bed Preparation |
研究開始時の研究の概要 |
皮膚悪性腫瘍治療では、切除時に十分なマージンを確保したにも関わらず断端陽性となる場合があるため、即時再建を行わず、病理学的評価を待って二期的再建が行われる。 腫瘍切除後の潰瘍にNPWTを行うことで、植皮における整容性の改善が得られる。また植皮術の適応を広げることも可能となる。しかし、NPWTは悪性腫瘍がある創傷には禁忌とされている一方で、NPWTが悪性腫瘍を増悪させるというエビデンスはない。 NPWTが悪性腫瘍の増悪を来さないのであれば、術後早期からNPWT使用が可能となり、植皮術の整容性の向上、ならびに植皮による低侵襲な再建が可能となる。これは悪性腫瘍治療に対し、大きく貢献しうる研究である。
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研究成果の概要 |
Negative pressure wound therapy (NPWT)は、創傷を閉鎖環境とし、創収縮の促進、過剰な浸出液の除去と浮腫の軽減、細胞・組織に対する物理的刺激、創床血流の増加、老廃物の軽減効果により創傷治癒を促進する。一方で、悪性腫瘍残存創に対するNPWTの適用は禁忌とされている。本研究では、NPWTの悪性腫瘍に対する影響を検証すべく、マウス悪性黒色腫モデルにおいて、NPWTによる陰圧を負荷した介入群と陰圧負荷を行わないコントロール群で、腫瘍サイズの変化を比較した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、悪性腫瘍の残存する創傷に対するNPWTの適用は禁忌とされてきた。しかしながら、NPWTが悪性腫瘍の増殖や上皮間葉転換をもたらすという基礎的なエビデンスは示されていない。NPWTが悪性腫瘍の増悪をきたさないのであれば、術後早期からNPWTを適用することが可能となり、植皮術の適応拡大・整容性向上につながる。NPWTの悪性腫瘍に対する影響を検証した本研究は、今後のNPWTの適応拡大やより適切な使用法の確立に寄与する意義ある研究であると考えられた。
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